インタビュー  早期発見でほとんどが助かる大腸がん。内視鏡検査が最善策 第1回 新宿大腸クリニック 後藤利夫院長

まったく痛くなく、便秘も解消される大腸内視鏡検査 技ありの専門医が語る大腸がんのすべて

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内視鏡トレーニング用の大腸モデル

 東京西新宿。高層ビル群を望む一角に、知る人ぞ知る大腸内視鏡検査専門の「新宿大腸クリニック」がある。院長の後藤利夫氏は、これまでに4万例以上もの検査を行い1件の事故も起こしていない、この分野の第一人者だ。

 後藤院長が、日本でも数少ない大腸内視鏡検査のスペシャリストとなる道を選んだのは、あるきっかけがあったからだ。

「1991年、私が消化器科の新米医師だった頃、父が大腸がんにかかりました。発見されたときには、すでに進行がんで、私は『なぜ、もっと早く見つけてあげられなかったのか』と忸怩(じくじ)たる思いにかられました。なぜなら、大腸がんは早期発見すれば、100%治癒するからです。何度も、もうダメかもしれないという場面がありました。幸い父は手術を経て元気になりましたが、私はこの時、大腸内視鏡検査のスペシャリストを目指し、早期発見で大腸がんを撲滅することを人生の目標に定めたのです」
 
 しかし、4万例という検査数実績は、生半可なことでは生まれなかった。
「スペシャリストを目指す上で、100例で駆け出し、500例で中堅、1000例で一人前だと考えていました。しかし当時在籍していた大学病院で手がけられるのは2週に一例、年間でも20例です。駆け出しの100例に5年もかかってしまいます。そこで、日本で最大規模の病院数を誇る医療法人の門を叩き、鹿児島に赴任しました。鹿児島を拠点に全国のグループ病院を回りながら、1日5例、10例、ときには25例と検査を行い、5年間で1万例に達しました。まさに夢にまで内視鏡検査がでてくる毎日でした」
 
 この5年間で、後藤院長は、素早く安全な操作技術を極め、さらに「水浸法」という独自の工夫によって、"痛くない"内視鏡検査法を確立したのだ。(「水侵法」については第3回で詳しく紹介)

今や大腸がんは、死因の2位! 女性では、なんと1位!

 いっぽう大腸がんで亡くなる人は、年々増えている。後藤院長が大腸内視鏡検査のスペシャリストを目指した1990年代前半には、がんによる死亡数は、胃がん、肺がん、大腸がんの順に多かった。ところが、国立がんセンターの2015年予測では肺がん、大腸がん、胃がんの順となり、大腸がんは2位に。特に女性では、トップになっている。(1位大腸、2位肺、3位胃)

 「大腸がんが増えている原因は、食生活が変化し、脂肪を多く摂取するようになり、食物繊維の摂取が減っているからです。肉や脂っこいものを食べると、これを消化するために肝臓から胆汁が分泌されます。胆汁が小腸で吸収されずに大腸に流れ込むと、悪玉菌によって二次胆汁酸に変化しますが、これが発ガン物質なのです。いっぽう海藻類、キノコ類、根菜類に多く含まれる食物繊維は、腸内の毒性物質を吸収する働きがあります。食物繊維は消化されないので便の量を増やして便秘を解消する効果もあります」

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