板橋区は"お迎えサービス付き"も! 病児保育の使いやすさと利用者のホンネ

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病児保育は使いづらい? wavebreakmedia/PIXTA(ピクスタ)

 病気になった子ども、回復期にある子どもを預かる「病児・病後児保育」。子育てをしながら安心して働くためには不可欠なものだ。働く女性の需要は多いが、病児・病後児保育を行える施設には限りがある。数少ない施設に利用希望が殺到するなど、現実は"使えない""使い勝手が悪い"ケースは少なくなくない。

 一般的な「病児・病後児保育」の利用の手順を見てみると、まず受診初日は利用できないことがわかる。

1.利用前に登録(当日でも利用は可能)。登録用紙(子どもの基本情報、ワクチン接種状況、緊急連絡先など)を記入して提出する。
2.施設に利用予約を連絡。
3.医療機関を受診して医師に「指示書」(利用時に施設へ提出)をもらう。
4.利用当日は、保育施設に登園し、指示書や着替えなどを渡して面談。保育がスタート。
5.夕方、子どもを迎えに行き利用料金を精算する。

 病児保育の利用では、必ず医師の「指示書」が必要だ。そのため、具合の悪くなった当日は医療機関を受診しなければならないため、その日の保育は困難になる。ほとんんどは早くても翌日以降にしか利用できない。

 予約可能日数(通常は3日)は制限されており、連絡をしてもたいていは「キャンセル待ち」。希望日に必ず預けられる保証はない。ただし、子どもの病気は予後の回復が早いことや、保育可能の状態に回復することも多いため、当日のキャンセル率は高い。

 だが、施設からはキャンセルの把握後に「保育可能」の連絡がくるので、預かってもらえるかどうかを判断できるまでに時間がかかる。実際に利用する保護者からは、「連絡をもらえるのが午前10時頃なので、どうしても出勤が遅れてしまう」という声も聞く。

 感染する疑いのある病気だった場合、保育施設は子どもの隔離が必要だ。そのため、隔離室が満員、もしくは別の病気の子どもを預かるため利用できない場合も少なくない。容易に想像できるかもしれないが、風邪やインフルエンザが流行しているシーズンは、利用が殺到して競争率は高い。

 その一方で、他の自治体にはない新たなサービスの提供に取り組む自治体もある。

利用者目線の「お迎えサービス付き」!

 東京都板橋区の「お迎えサービス付き病児保育」は、子どもが病気になっても保護者が迎えに行けない場合、病児保育の看護師がタクシーで保育所に迎えに行き、病院で保育する。共働きの保護者にとっては、心強いサービスだ。

 このサービスが利用できるのは、板橋区にある認可施設(保育所・保育室・ベビールーム・幼稚園など)に入所している、区内に住所がある子ども。通っている施設で体調が悪くなったが、保護者が迎えに行くことが困難で、入院の必要がない場合に限る。

 気になる「お迎えサービス」利用料は、タクシー代(実費)のみ。*病児保育施設と保育所などの往復の料金。手配の迎車代は必要。

 だが、迎えに行くのは看護師でも、子どもにとっては「面識のない大人」。体調が悪いなか、知らない場所へ連れて行かれる不安は大きい。子どもの心身への負担を十分に理解して利用しなくてはならないだろう。

訪問型に助成サービスを始めた自治体も

 施設型の病児・病後児保育では、わが子がほかの子どもの病気をうつされてくるリスクもある。そして、当然だが"病児"では対応できないケースもある。たとえば「私の子どもの場合は、喉のやけどでした。預けられても給食の対応できないということで、結局お断りされました」というものだ。

 一般的に預かる対象となる病気は、風邪や扁桃腺炎、嘔吐、下痢などの日常でかかる病気。また、水痘、風疹、おたふくかぜなどの伝染性疾患。ほかに、気管支喘息などの慢性疾患、やけどなどの外傷性疾患の養生期となる。*麻しん(はしか)は利用できない。*医療が必要な場合は対象外だ。

 そこで最近は、居宅訪問型の病児・病後児保育サービスも注目されている。東京都北区では、居宅訪問型の病児・病後児保育サービスの利用料金に対する助成を実施、文京区でも今年度からスタートした。民間のベビーシッター事業者などによる病児・病後児保育の居宅訪問型サービスを利用した際、その費用の一部を助成している

 北区の場合、区内在住で保育施設に在籍している子ども(月齢6カ月から小学校未就学)が助成対象の民事業者のサービスを利用した場合に適用される。助成金額は、事業者の利用料金1時間につき1000円(上限)。1日は10時間まで、一病気につき7日間まで。子ども1人の年間助成限度額は4万円(入会金、年会費、登録料などは対象外)だ。

 いずれにしても、サービスのタイプや自治体の助成制度などを駆使した、「安心」に加えて「使い勝手」も賢く選択する視点が、利用者、自治体、サービス提供業者の三者に注目されている。
(文=編集部)

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