乾燥シワ、過敏な肌の痒み...... 肌老化を減速させるコツとは?

この記事のキーワード : 
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
sengan.jpg

洗顔を変えるだけでも老化を減速

 これからの季節は、乾燥肌に悩む人が一段と増えてくる。どうしても気温と湿度が下がる冬は肌の水分が蒸発しやすくなる。そして、そのダメージの蓄積が現われてくるからだ。

 肌の乾燥の根本的な原因は、皮膚の一番上にある厚さ0.01~0.03mmの「角層(角質層)」の状態にある。角層はレンガを積み重ねたような構造をしているが、そのレンガの間を埋めているのがセラミドなどの角質細胞間脂質。これがバリアとなって水分が逃げるのを防ぐ。角質細胞の中には水分を蓄える働きをする天然保湿因子というものもある。
 
 ところが、年齢を重ねるうちに角質細胞間脂質や天然保湿因子は減少していく。水分が逃げやすくなる一方で、蓄えておく機能も低下するため肌が乾燥してしまう。一方、肌の表面で水分を逃がさない蓋の役目をしているのが皮脂膜だ。皮脂量は加齢によって減っていき、それとともに角質細胞間脂質や天然保湿因子の量も減っていく。

 もともと皮脂量の少ない女性は早い年代から起こるが、高齢になると男女にかかわらず誰でも乾燥肌になる。男性も皮脂腺の働きが低下するため、いずれは多くの人が乾燥肌に傾く。

加齢によって皮膚は乾燥しやすくなる

 喉の粘膜が荒れるとインフルエンザにかかりやすくなるように、肌が乾燥するとバイ菌やウイルスが入りやすくなる。洗剤や埃、また化学繊維などの刺激物にも敏感に反応し、それが痒みになる。掻いてしまうと肌を傷つけ、炎症を起こして湿疹になることがある。

 艶やみずみずしさを失った乾燥肌は、あなたを老けて見せるに違いない。この"乾燥"を防ぐスキンケアのポイントは"擦らない"ことだ。

 女性の多くは化粧をするため、日常的に洗顔の重要性を意識しているはずだ。クレンジングオイルで化粧をしっかり落とした後に洗顔フォームを使用する"ダブル洗顔"を実践している人は少なくない。

 しかし、洗浄力の高いクレンジング剤ほど肌への刺激は強く、皮膚を擦る過度なクレンジング(洗顔)は逆に肌を老化させる。洗浄されて皮脂膜が除かれた皮膚は、ゴシゴシこすられると炎症を起こし、シミやシワなどの元となるのだ。

 あるクリニックでは、複数の患者の肌の水分や油分量などを測定すると、クレンジングオイルを使わずに泡立てた石鹸だけで洗う人のほうが、きめの細かいみずみずしい肌だったという結果が出たという。

 もともと私たち日本人(有色人種)の皮膚はメラニンを産生しやすい。メラニンは皮膚の中を守るための防御装置だが、メラニン色素入りの表皮細胞がターンオーバーできずに残ったものがシミとなる。そして、頬の高いところや額の両端、鼻の下など、下に骨があって皮膚が薄いところを繰り返し摩擦すると老化の原因となる。

肌老化を防ぐポイント(顔だけでなく体も)

・"ダブル洗顔"はやめる。ふき取りタイプのクレンジングでゴシゴシ擦らない。
・洗顔では指や掌で擦らない(特に頬骨の上)。
・良質な石けんで、たっぷりと泡を立てて汚れを浮かすように。皮膚を擦らないように優しく洗う。
・洗顔後に水気を取る際は、やわらかいタオルを擦らず押し当てる。
・化粧品を塗るたびに皮膚は擦られる。化粧品の種類をなるべく減らす。
・皮膚に負担をかける過度なマッサージはやめる。

 最近は"ダブル洗顔"は不要だと考える皮膚科医や形成外科医は少なくない。石けんの泡が肌にのるだけで汚れの約8割が落ちるといわれ、"泡洗顔"の良さが取り上げられるようになってきた。十分な泡がクッションになり、肌への物理的な刺激を和らげるからだ。

 良質の石鹸でたっぷりと泡を立てて、優しく肌を包み込んで洗顔する――。肌の老化が現れる35歳を過ぎた人や肌荒れが治らない人は、今すぐ"擦らない""泡洗顔"に切り替えてみよう。
(文=編集部)

若年性更年期障害を発症しても妊娠できる!? 大切なのは卵巣機能低下の予防法を知ること
インタビュー「若年性更年期障害」第3回 ポートサイド女性総合クリニック「ビバリータ」院長・清水なほみ医師

第1回:まさか20〜30代で更年期障害!?
第2回:20〜30代の「更年期障害」の治療法は?
更年期障害といえば40代後半から50代の病気と思われがちだが、20〜30代で同様の症状が現れる「若年性更年期障害」の患者も増えている。

藤田保健衛生大学医学部第一病理学教授。慶應義塾大…

堤寛

日本中毒学会評議員(同学会クリニカルトキシコロジ…

横山隆

新宿大腸クリニック院長。1988年、東京大学医学…

後藤利夫