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見た目年齢のポイントはフェイスラインにあり――。
今、話題となっている健康法に「舌回し体操」がある。美肌やスタイルはもちろんだが、男女問わずに意外と気になるのは"顔のたるみ"。たるみ=フェイスラインをすっきりさせるだけでも、第一印象は大きく変わる。たるみ改善に抜群の効果をもたらすのが、舌を回すエクササイズだ。
この舌回し体操の考案したのは日本歯科大学新潟生命歯学部の小出馨教授で、NHKの『あさイチ』や日本テレビの『世界一受けたい授業』でも紹介されて話題になった。『ほうれい線やたるみがスッキリ! 驚きの美顔メソッド ベロ回し体操』(東京書店)など、多数の著書もある。
顔のたるみは、乾燥や骨格や筋肉の付き方などにも影響を受けるが、一番の原因といわれているのは顔の表情筋の衰えだ。顔には30種類以上もの筋肉があり、筋は目や口、鼻などを動かすときに使っている。その表情筋が退化すると、顔の皮膚全体がたるみ、目の下や頬などがたるんだ状態になってしまう。
そこで、たるみ解消の早道として注目されたのが表情筋の強化。表情筋は細く薄い筋肉がつながっているため、個々に鍛えるのは難しいのだが、小出教授によると、舌を回すだけで大きな効果を得られるという。
●舌を動かすことのさまざまな効果
舌は、噛む、飲み込む、発音するなどの生理機能を支える重要な器官だ。小出教授はもともと、歯科における診断と治療に不可欠だとして、舌の運動機能を研究してきた。噛み合せのずれや顎のゆがみを予防するために考案した舌まわし体操だが、舌の筋肉と顎や口の筋肉との連携を調べていくうちに、さまざまな効用があることがわかってきたのだという。
・しわやたるみの解消や予防
肌のはりやバランスを保つ表情筋が鍛えられることで、しわやたるみを解消する。
・顔のゆがみを整え、小顔効果
舌を動かすと、舌以外の筋肉も同時に動くことになり、顔や顎の周りの筋肉の血行を促進して顔のゆがみを整え、子顔効果がある。
・顔や首のむくみの解消
顔や首にある70種類もの筋肉が一気に動くことで、首から上のリンパが刺激され、溜まった老廃物の排出を促す。
・口臭や歯周病の予防
だ液の量が増えることで、細菌やウイルスの増殖を抑えて免疫力を高め、口臭や歯周病の予防にも役立つ。
●空き時間に「舌回し体操」を実践
舌回し体操のやり方は、口を閉じた状態で舌を歯に沿ってゆっくりとグルグル回すだけ。これを左回りに20回、右回りに20回行う。
舌を回しスピードは、2秒間かけて口の中を1周するくらい。1日に3セット行うと、しわやたるみ、ほうれい線が薄くなる効果が期待できるそうだ。ちなみに、20回できない人は筋肉が弱っている可能性がある。はじめは、無理をせずに少しずつ回数を増やしていくといいだろう。
もちろん個人差はあるが、2日目で効果を実感する人もいるとのこと。3〜4週間で、他人から指摘されるほど見違える効果が現れたという、うれしい体験談が相次いでいる。
場所をとらずに、ちょっとした空き時間にも簡単にできるエクササイズなので、ぜひ実践したらどうだろうか。【ビジネスジャーナル初出】(2014年8月)
(文=チーム・ヘルスプレス)