第6波発生、社会を止めないためにどうする?
現在アメリカではあまりにも急激にコロナ感染者が増大してしまって、病気の治療ばかりでなく感染者と濃厚接触者の隔離義務のために働き手が不足するという事態に直面している。特に医療現場や航空関連、その他企業への影響は甚大で、社会を動かしていくことが難しくなってきた。
アメリカでコロナ罹患後の隔離期間を変更
そのためCDC(疾病対策センター)はコロナ罹患後の隔離期間を10日から5日間に短縮する決定を行った(12月27日)。ほかの人に最も感染させやすいのは症状が出る2日前から発症後2-3日というデータがあり、発症後5日間隔離すれば感染の90%を防ぐことができるという科学的な根拠に基づいている。付帯条件としては、始めから無症状か、症状があっても5日目の時点で症状がなくなっていること(熱が出ていたら解熱して24時間以上経過、嗅覚味覚異常などの症状は除外)と、隔離解除後も5日間はマスクを装着することなどが求められている。
https://www.cdc.gov/media/releases/2021/s1227-isolation-quarantine-guidance.html
ただしこの決定に対しては異を唱える専門家もいて、この基準変更が感染拡大を助長しないという保証はなく、5日目に迅速コロナ抗原検査で陰性であることを条件に加えるべきだと主張しているが、抗原検査キットの不足の問題が起きているために条件から除外された経緯がある。それでも特に医療関係者などで重篤な合併症のある患者さんと接する機会がある場合などは抗原検査での陰性を確認することが望ましいとされている。
https://jp.reuters.com/article/analysis-covid-us-idJPKBN2J9056?rpc=122
さらに濃厚接触者の隔離期間も原則的には10日から5日間に短縮されている。この場合の付帯条件はコロナワクチンの2回目の接種から6か月以内であるか、ブースター接種を受けていることとしている。この条件に当てはまらなかったり、まったくワクチン接種を受けていない場合はこれまで通り10日間の隔離が必要である。
沖縄の感染爆発で医療従事者不足が発生
年が明けてから日本中にコロナ感染が急拡大する様相を呈している。特に沖縄県での感染拡大は爆発的であり早くも医療従事者の不足が問題になり始めた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/77ef7a0a5869d4a155ba690b0d7e086881e0b2cf
https://news.yahoo.co.jp/articles/300a091f4b262610da575ada94cf517312535b99
1月7日の時点では1日の感染者数は1400人を超えているが、沖縄県では1万人以上の医療関係者がすでにブースターワクチン接種を終えているにも関わらず、重点医療機関など21の医療機関でのブレイクスルー感染などにより313人の医療従事者が欠勤している。スタッフ不足のために病棟を封鎖したり、一般外来の制限や手術の延期、救急部門の一部停止などの医療逼迫が起こり始めているとの報道があった。沖縄での感染主体はオミクロン株に置き換わっていて、医療従事者のブレイクスルー感染例が多いということはいかにこのオミクロン株の感染力が強いかということを物語っている。