後手後手の政府のコロナ対策で民間急性期病院が悲鳴!

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感染防御が不十分な民間病院

 COVID19感染症が拡大しています。
状況変化が急激であったためと思いますが政府の方針は変遷を繰り返しています。
当初の武漢しばりは言うまでもなく、体温37.5℃でのしばり等、今になると後手後手と言われても仕方ない。

 問題点は多数ありますが大きく3点に分けられるように思います。

査体制の不備

 まず重要なことは検査体制の不備です。
 多くの報道で言われていることは全くの事実であり、突然来院される患者さんを対応している我々は、他の医療機関でインフルエンザが否定され解熱しない患者さんから検査を希望されています。

 COVID19以外の急性上気道感染症を否定する検査を行い、すべて否定された場合必要に応じて胸部CTを検討します。肺炎が証明されCOVID19典型例でなくとも可能性があると医師が判断し報告書を上げても、緊急入院レベルで無ければ保健所より上位の決定で拒否されています。軽症乃至は中等症レベルでも検査は行われていませんので表に出ない多くのCOVID19感染者がおり、その方々が仕事を休めず感染を拡大させている可能性はあります。PCR、簡易キット何でも良いから必要に応じた検査が迅速に保険で出来るようお願いしたい。

医療従事者と感染防御物資の不足

 次に医療現場での医療従事者及び感染防御物資の不足です。
ウィルス感染症ですから理論的にはマスクで完全に予防は出来ません。ただ感染経路の中心が飛沫感染であることがわかっているのですから、直接患者さんを診察する医師、医師とともにインフルエンザ等の検査を行う看護師、直接患者に接する受付等は飛沫の暴露を防ぐことは重要です。

 また手術室等マスクが無ければ医療提供不能な部署もあります。 
 しかし医療機関に優先的にマスクが回ってくるわけでは無い。知人の病院ではもうすぐ在庫が無くなると聞いています。我々も同様であり、すでに患者さんに接しない部署ではマスクは無し、出来る限り少なく可能なら一日一枚と本来の感染対策からはかけ離れた方針を出さざるを得ない現状です。マスク不足は深刻です。

 防護服も問題です。政府の方針では今後患者数が増えれば、重症患者を指定医療機関で対応し、軽症患者や疑い例は一般医療機関での対応と言っています。

 防護服は着脱に時間がかかります。感染部屋に入室するために15分くらいかかり、また脱ぐのに時間を要します。軽症者なら医師は一日1回の診察でも良いでしょうが、看護師は食事を運び、点滴を変えるなど各種処置をするため最低でも3回。胃腸炎症状がある患者ではもっと多い回数で入らなければいけません。防護服は十分な数があるとは言えません。しかし患者を受け入れるなら防護服が無ければ医療従事者を守れません。また対応するためには十分なマンパワーが必要です。

 民間では感染症専門医は少なく、現場の看護師もぎりぎりの人数です。
 多くの患者を受け入れるには、個々の患者への対応時間、手間を考えるとマンパワー不足は否めません。対応する医師が管理者、看護師は看護師長となる場合は珍しくなく、さらに重篤化した時には問題です。

 感染症病棟がある公的医療機関ならまだしも、民間の医療機関ではICUには心疾患を含む重篤な感染症以外の患者さんが入っています。

 ここにCOVID19患者さんが重篤化し人工呼吸管理を要する事態になって入室させた場合を考えればわかりますが、気管内挿管をした状況でエアロゾル感染レベルに上がります。民間では複数のICUは持ち合わせていない場合が多く、他の重篤患者をCOVID19感染から守る事は困難であり院内感染を起こしかねません。

対応方法の明確化と情報公開の必要性

 次に対処方法の明確化に向けた情報公開です。
 このまま感染が拡大すれば一定の確率で重症者が出て、それに対応し現場の医療機関は全力で対応します。

 ところが対応方法が明確化されていません。今までの患者さんの経緯についての即時情報公開が必須です。エビデンスは重要ですが、現場では改善の可能性がある治療法であり、リスクよりベネフィットが多ければ選択されて良いと思います。

 すでに軽症患者は多数いる可能性が高く市中感染が起きており、職員も市中感染で感染してしまう可能性があります。今感染者が病院で見つかると、大田区の病院や和歌山の病院のように外来診療停止、入院停止が決定されます。民間医療機関はこの事態を迎えれば倒産してしまいます。

 封じ込めだけでは発生する患者さんを減らせても0には出来ません。
 大田区、和歌山の病院で起きたことは対岸の火事では無く明日の我々と思っています。最前線の医療機関が減少すれば医療は継続できません。我々民間の医療機関も全力で頑張っています。

 ぜひ医療現場を守るため積極的、即時的な政策を切に願います。
(文=都内民間病院院長・匿名)

※医療バナンス学会発行「MRIC」2020年2月29 日より転載(http://medg.jp/mt/)

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