シリーズ「再生医療の現場では」

幹細胞豊胸術で5年以上も美しいバストが続く バストアップで触り心地も形も自然!

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脂肪の注入ステップは、まさに職人技の世界

幹細胞豊胸術で5年以上も美しいバストが続く バストアップで触り心地も形も自然!の画像2

施術前(左)と施術後(右)、写真提供:聖心美容クリニック

 治療手順だが、「AカップからBカップへ」「BカップからCカップへ」など、サイズを1カップアップさせたい場合は、太ももやお尻からおよそ600ccの脂肪を採取する。そのうち300ccからは幹細胞を分離・抽出し、残り300ccは純粋に脂肪として利用する。つまり、2カップアップさせたい場合は、1200ccの脂肪が必要ということになる。

 抽出した幹細胞と脂肪を混ぜたあとは、カニューレという細い管を使って胸に注入していく。できるだけ傷を目立たせないよう、乳房の脇と乳輪の上下の計3箇所から入れるという。もちろん医師により注入の方法・箇所などは異なるが、白色人種の場合は肌の色が白く傷跡が目立ちにくいため、乳房のあらゆる方向から注入していくのだという。

 「脂肪の注入は、まさに職人の世界。しこりや膿疱(のうほう)にならないよう、細かく小刻みに、繊細に入れ込んでいきます。いくら立派な設備があっても、脂肪を注入するのは医師なので、経験の蓄積や手先の器用さなどが、ものをいう世界です」

脂肪1に対して幹細胞0.5がベスト

 また幹細胞をたくさん混ぜたほうが生着率もよく、よりバストアップが適いそうなイメージだが、幹細胞の割合は多すぎてもダメで、脂肪1に対して幹細胞0.5という配合が最も適しているのだという。

 そして治療成果には個人差もあるという。幹細胞のバイオアベイラビリティ(生きている率)は90%以上が望ましいが、その人の幹細胞の活性度が低い場合には生着率が5割を下回ることもある。活性度が低い場合には濃度を高めるなどの対策がとられる。

 副作用については、膿疱形成や出血、感染症など一般的な手術と同様のリスクはあるが、幹細胞豊胸術特有のものは報告されていないという。

 治療を希望する患者さんは、授乳後や加齢などで乳房がそげてしまった30〜40代の人が多いのだという。この世代は、ある程度、脂肪が太ももやお尻などの下半身についているため、必要量の脂肪を確保しやすいのも要因だ。

医療機関の選び方は?

 最後に医療機関の選び方だが――、

 「まず、症例数が豊富にあることが大切。豊胸術は先ほども話したように職人技の世界なので、経験が多ければ経験知も蓄積されているはず。また、どういう風に脂肪を注入していくかなど、きめ細かく説明してくれるかもポイント。こだわって治療を行っている医師は、説明の端々に、そのこだわりが垣間見えるはずです」と鎌倉統括院長。

 胸が小さいことや、加齢や授乳で乳房の形がかわってしまったことに悩む人は多いが、幹細胞豊胸術という新たな選択肢が増えたことで、美しいバストを取り戻すことも夢ではないのかもしれない。
(取材・文=渡邉由希/医療ライター)

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鎌倉 達郎(かまくら たつろう)
聖心美容クリニック統括院長。豊富な臨床経験を持ち、ボディデザインのほか、顔面形成などの高度な技術を要する手術で高い評価を得ている。「脂肪幹細胞移植」による豊胸術の導入など、再生医療を応用した新しい美容医療の確立に向け積極的に取り組んでいる。宮崎医科大学医学部卒業、九州大学生体防御医学研究所附属病院(現・九州大学病院別府先進医療センター)勤務などを経て現職。
聖心美容クリニック www.biyougeka.com

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