シリーズ「本能で楽しむ医療ドラマ主義宣言!」 第14回

『ブラックペアン』二宮和也が手術手技を熟知していると感じさせる細かい演出はこれ!

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『ブラックペアン』二宮和也が手術手技を熟知していると感じさせる細かい演出はこれ!の画像1

ニノの手術場面のすごさが話題に(depositphotos.com)

 ドラマ『ブラックペアン』で渡海征司郎役のニノ(二宮和也)は左利き?という噂を耳にしました。第1回のオペシーンでは右手で玄人さながらの縫合さばきを見せていました。まさかの差し替え?という噂も……? 実際の左利きの医師でも、オペ縫合の訓練は右で行い、オペの縫合などで右手を使いこなしている者もいます。それだけ医療手技は特殊ということでしょうか。今回のドラマ監修の関係者の先輩曰くニノも含め、役者さんたちは糸結びの練習はかなりしていたとのこと。

 糸結びとは、研修医の世良が医局で、筒の中の深い場所で絹糸を巧みに結ぶ練習をしていた、あれです。外科系の研修医はとにかく糸結びの練習を暇あるごとにします。椅子のパイプなど細いところなどを見つけると、空き時間にとにかく外科結びの練習をしていますので、医局や病棟のあちこちに、ぴろぴり~っと絹糸の結んだあとが散財している光景はあるあるです。

 そのように研修医はいざオペ中に「結紮してみろ」といわれることに備えるのです。ゆるくてももちろんダメだし、きつすぎれば組織の壊死を引き起こしますので、加減もとても大切。そしてひとたび外科結びを習得すると、日常生活の「結ぶ」行為は全て外科結びになってしまうのが外科あるあるです。

 劇中での針糸を使った縫合シーンも本物と信じたいが……。謎は残ります。

オペの恐怖心と指導医への悔しさは研修医の成長の糧

 毎回気持ちいいニノの一言。「じゃあ自分でやれよ!」この言葉、わが家で流行っています。「手術はばくち」「腕のいい医者は何をやっても許される、腕の無い医者は死んだらいい」

 第2回もあらゆる名言(?)が出てきましたね。

 渡海のもとで働く世良(竹内涼真)の成長もこのドラマのお楽しみです。純粋な医療と関係のない争いを続ける医師たちの間を走り回っている研修医、世良。現在の大学病院はこんなにブラックではありません。ミシェランの☆の多いレストランでの食事、飛び交う1000万、ほんとに患者のことを考えて勧めているのか若干不安の残るインパクトファクターのためのオペ……。以前は多かったかもしれない接待の食事は今はほぼ不可能ですし、医局へのコメディカルの出入りもかなり厳しくなっているのが現実です。

 研修医、世良の行動を見ていると、研修医時代が懐かしくなってしまいます。とりあえずは救急のコールを受けた世良はオーベン(指導医)の渡海先生を探しまくっていましたね。

 そう、研修医君には心臓のオペは無理ですね(笑)! 自分しか医者がいないと思い、手洗いをしながら頭の中で処置のイメトレをしまくるシーンはほっこりしました。どうしようどうしようと思いながらもオペ室に入ったら渡海がいたと時には、少しがっかりした事でしょう。

 でもこうやって渡海の前立ちに毎回は入れたら、外科医としてはかなりの勉強になりそうです!そして急に訪れた初オペのチャンス。「足の血管は太いからとりあえず縫っちゃいなよ!」と心の中で応援しつつ、渡海の口の悪さの中に優しさも見抜いちゃいました。

 医師は常に死と隣り合わせ。状況によっては患者さんの人生を良くも悪くも変える……。甘い考えでは務まらないし、怖くて当たり前です。その怖さを払拭するためには、勉強し経験し、医師としての日々一生懸命、全うしていくしかないのです。怖いという気持ちやオーベンに対するくやしさも、成長の糧です。

 アラフィフになってしまった私としては、渡海は口は悪いけど、確実に研修医は成長できる指導医だとも感じてしまいます。こんなオーベンについたら、すごい医者になりそうだなあ~。今は少ない体育会系?オーベンに叱られてやめてしまうような研修医はどこに行っても通用しません。どこの世界でも一緒ですね!

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Doctors marche

医療法人社団 三喜会 理事長、鶴巻温泉病院院長。…

鈴木龍太

フリージャーナリスト。1949年、東京都生れ。法…

郡司和夫

小笠原記念札幌病院腎臓内科。日本中毒学会認定クリ…

横山隆