外出先で手洗いができない場合はどうするのがベスト?屋外の食事で食中毒予防する方法

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石けんに驚きの抗ウイルス効果

 ヒトにとって、細菌やウイルスの最大の「運び屋」は自分の手だ。従って「正しく手を洗う」ことが、最も身近で強力な感染症予防になることは、すでに証明されている。

 それもごく普通の石けんを使って時間と手順を守り、流水でしっかり洗い流すだけでいい。

 石けんを使った手洗いで期待できるのは、細菌やウイルスを「物理的に」洗い流す効果だけではない。シャボン玉石けんが独自に設立した感染症対策研究センターと、広島大学医歯学総合研究所との共同研究では、同社の無添加液体石けん「バブルガード」の優れた抗ウイルス効果が実証されている。

 それによると、新型インフルエンザウイルス(H1N1)やトリ型インフルエンザウイルスを約1000分の1以下に、さらにネコカリシウイルス(ノロウイルス代替)を100分の1以下に抑制。

 本来、石けんに病原菌微生物やウイルスの除菌作用があることは知られていたが、無添加石けんでもこれほどウイルスを不活性化する力があるのは予想外だったという。

 同社は今年(2018年)の春から、持ち運びに便利な「バブルガード」の携帯タイプを発売。外出先でも、肌に優しい無添加石けんで手を洗いたい人に向けて提案している。

野外では「除菌剤」が便利

 とはいえ、行楽地では水場が少ないこともあり、流水で十分に手が洗えるとは限らない。特に自然が近いフィールドでは、排水が直接環境中へ流れ出る場所もある。環境負荷が少ないといわれる石けんでも、使用しにくい場合があるかもしれない。

 その場合にはやはり、除菌シートや手指用ジェルなどの除菌剤が便利だ。除菌シートは同じブランドでも、ノンアルコールよりアルコールが添加してあるほうが除菌力は高いが、その半面、肌への刺激が強くなる。

 一方、市販されている手指用ジェルやスプレーの多くは、濃度が70〜80%程度のエタノールを主成分としたものだ。エタノールは大腸菌などのあらゆる細菌やインフルエンザウイルスには除菌効果を発揮するが、ノロウイルスには効かない。

 そこで最近は、酸を添加してpHを弱酸性にすることで、ノロウイルスに対する効果を高めた手指用ジェルが出てきている。「幅広いウイルスに効く」と表示されているものは、そうしたタイプだと考えていい。

 除菌シートを使用する時は、おしぼりを使うように手のひらを拭くだけでは効果がない。数枚を使って指先や親指の付け根、手の甲もしっかり拭き取るようにしたい。

 手指用ジェルやスプレーも同様に、良く手をこすり合わせて指先まで行き渡らせることが大切。ケチって少量しか出さないと、十分に除菌しないうちにエタノールが蒸発してしまう。指定された分量を守ろう。

 ただし、シートやジェルは、あくまで間に合わせだ。皮脂やホコリなどの汚れは十分に落とせないので、流水による手洗いの代わりとまではいかない。

 「手洗いなし」の状態で手に付着していたウイルスは、流水で15秒洗っただけで約1%まで減らせるというデータもある。

 もし水が使える環境であれば、石けんがなくてもまず水でよく洗い、その上でシートやジェルで除菌をするのが賢いやり方だろう。便利グッズに頼りすぎず、衛生には十分気をつけてレジャーを楽しみたい。
(文=編集部)

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