名医20人が語る「死」に対する本音〜あなたの主治医はどんな死生観を持っていますか?

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 医師は日常の臨床の場で多くの生と死の移り変わりを体験している。そんな医師たちが持つ死生観とはどんなものなのか? そんなテーマに挑んだ意欲的な本がある。

 梶葉子・著『医者の死生観――名医が語る「いのち」の終わり』(朝日新聞出版)は、救急や外科手術、 がん、難病、 感染症、 在宅医療やスピスなど、診療として死に直面することが避けられない現場で働く医師たち20人に、死に対する様々な想い(死生観)をインタビューしている。

 著者の梶葉子さんは「医師だって高校を出るまでは普通の人だったはず。しかし、大学を出て医師になり、研修医としてすぐに大量の死というものに向き合いはじめることになる。医師という人間が、多くの死に対峙し、どう乗り越えたか、あるいは乗り越えた先に何を見つけるのかに非常に関心があった」と取材の動機を語る。

同じ救命医でも「死生観」は異なる?

 死生観に関するどんな核心的な言葉が見つかるのだろうかと読み始める。

 まず一人目の濱邊祐一・東京都立墨東病院高度救命救急センター部長から「大勢の死を経験したからといって、それが自らの中に何か質的な意味をもたらすのか、生と死について十分な理解ができて、何かこれということが言えるのかっていったら……できないだろうなぁ」とジャブをお見舞いされる。

 しかし一方で「医者には、傷つき弱った人の命を救うという役割がある。でも実はもっと大切な役割があって、それは、言葉は悪いけれど、もうどうしようもない人、無残に欄干にぶら下がっている人に、いかにその人らしく安らかな死を迎えさせるか、ということだとオレは思う」との救急医としての死に対する立ち位置を語る。

 同じく救急医の阿南英明・藤沢市民病院救命救急センター長は「生と死の狭間にいる人たちを相手にする時は、軸足を生ではなく死に置いておかないと、人として何かを見誤る」とする。

 しかし、天皇陛下のバイパス手術を手がけたことでも有名な天野篤・順天堂大学医学部心臓血管外科教授は「医者は人を生かす職業でもありますが、同時に看取る職業でもある」という前提に立ちながらも、「どのような状況でも、死を考えるのではなく生を作るということ。自分が、その最後の砦なんです。分水嶺があって、こちら側に行けば閻魔様がいる。患者さんには一生懸命、こっちはだめ、あっちに行け、あっちに行けと言ってる。僕はそういう役目です」と対照的な発言をする。

 梶さんは「診療科の違いよって死生観が似ている場合や、診療科が同じでも異なる死生観であったりとその多様性が非常に興味深かった」と取材を振り返る。

難治性むちうち症からなぜ多くの不定愁訴がおきてしまうのか?
難治性のむちうち症を改善 後編 東京脳神経センター 整形外科・脊椎外科部長 川口浩医師

前編『画像診断できない難治性のむちうち症を独自の治療法で改善』

原因不明で治療法がなく多くの患者さんが回復をあきらめていた難治性のむちうち症。東京脳神経センターで進む独自の治療で、めまい、動機、吐き気などの全身症状やうつ症状などの不定愁訴が大幅に改善しているという。その具体的な成果についてお話を伺った。

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