再び米国で「抗菌グッズに効果なし」! 甲状腺ホルモンの低下や皮膚がんのリスク上昇?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

米国洗浄剤協会(ACI)は敗北宣言はせず

 一方、やや「王手」にも等しい今回の声明文に対し、おいそれと「負けました」宣言は出さない(出せない)のが米国洗浄剤協会(ACI)である。

 「トリクロサンやトリクロカルバンに関する懸念は既知の知見であり、今回の声明が最新の科学研究や規制後の状況を反映しているとは言い難い」と前置きしつつ、Brian Sansoni氏(ACI側)の反論はこうだ。

 「ご存じのとおり、抗菌石鹸は毎日、家庭や病院、学校や保育施設、オフィスや多くの商業施設などで日常的に使用されており、感染症の拡大防止に役立っている。抗菌メーカーは昨年のFDAによる規制発表前から抗菌成分の見直しを進めてきたし、他の抗菌成分を使用してきた」

 「さらには、FDAの求めに応じて『安全性』と『有効性』に関する最新の科学的データも提出しているのだから、消費者はどうか安心して使用ほしいと、そう考えている」

 これに対してFDA側は、トリクロサン含有の歯磨き粉に関しては「歯肉炎の管理」など一定の効能がある点は認めている。

 だが、トリクロサン含有の石鹸に関しては「普通の石鹸を上回る抗菌作用があるというエビデンスがない」「トリクロサンによって消毒作用が向上することが証明されているわけではない」という見解を崩してはいない。

シャボン玉石けん株式会社から寄せられた見解は?

 最後に、「健康な体ときれいな水を守ろう」という企業理念を一貫して掲げ、「安全性や有効性が確認できない化学物質や人体・環境への影響が懸念される添加物は使用すべきでない」との潔い製品づくりで知られる1社の見解を紹介しておこう。

 「当社としては、現在も過去もトリクロサンやトリクロカルバンなどの抗菌成分を含む石鹸を製造・販売したことは一切ございません。もちろん今後も、規制の有無に関わらず、トリクロサンやトリクロカルバンなどの抗菌成分は一切使用いたしません」

 これは今回の声明文に関する本サイトのコメント要請に対し、「シャボン玉石けん株式会社」から寄せられた見解の一部だ。同社はPRTR制度(=有害懸念物質の排出量・移動量を事業者自らが国に届け出て集計・公表する制度)への取組みでも毅然としている。

 「着色料やPRTR制度で人の健康や生態系に有害なおそれのある化学物質として指定されているラウレス硫酸ナトリウム、LAS等の合成界活性剤など人体や環境への影響が懸念される添加物を使用しない無添加石鹸を引き続き製造・販売して参ります」

 これも一種のクール・ジャパン! 今回の声明文の添付テキストとして御一読いただき、前出のBrian Sansoni氏(ACI)のコメントを拝聴したいような日本企業の心意気ではないか。
(文=編集部)

HIVも予防できる 知っておくべき性感染症の検査と治療&予防法
世界的に増加する性感染症の実態 後編 あおぞらクリニック新橋院内田千秋院長

前編『コロナだけじゃない。世界中で毎年新たに3億7000万人超の性感染症』

毎年世界中で3億7000万人超の感染者があると言われる性感染症。しかも増加の傾向にある。性感染症専門のクリニックとしてその予防、検査、治療に取り組む内田千秋院長にお話を伺った。

nobiletin_amino_plus_bannar_300.jpg
Doctors marche アンダカシー
Doctors marche

あおぞらクリニック新橋院院長。1967年、大阪市…

内田千秋

(医)スターセルアライアンス スタークリニック …

竹島昌栄

ジャーナリスト、一般社団法人日本サプリメント協会…

後藤典子