「五月病」は生徒より教師が深刻!「精神疾患」で5000人以上が教育現場をバーンアウト

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人生の危機「バーンアウト」とは?

 折しも、現在BSプレミアムで放映中のドラマ『この世にたやすい仕事はない』も、熱意がありながらバーンアウト、つまり燃え尽きてしまって退職した元小学校教師を主人公にしている。

 ドラマは仕事に対する熱意をなくした主人公・霧中かすみ(真野恵里菜)が、不思議な職業紹介所の職員・正門(浅野温子)と出会い、いろいろな仕事を経験していくというストーリーだ。

 『バーンアウト 仕事とうまくつきあうための6つの戦略』(マイケル・P・ライター/クリスチーナ・マスラック・金子書房)という本によれば、「バーンアウト」とはたんに仕事で燃え尽きてしまうというだけのことではなく、仕事とかみあっていないという慢性状態であり、人生における重大な危機になりうるという。同書はバーンアウトを次のように定義している。

●バーンアウトはエネルギーの枯渇である。
 あなたはいつもストレスで消耗していて、押しつぶされそうになっている。夜はよく眠れないし、すぐにまた疲れてしまう。

●バーンアウトは熱意の喪失である。
 あなたにもともとあった情熱は消え去り、消極的でしらけた態度へと変わる。そして仕事に関して様々な誤った見方をすることになる。

●バーンアウトは自信の喪失である。
 エネルギーがなくなって、仕事に積極的に関わらなくなると、仕事を続ける理由が見つからなくなる。うまくやれないと感じれば感じるほど、自分の価値に疑問を持つようになる。

 先日放送されたドラマ『この世にたやすい仕事はない』の第4話では、主人公のかすみがおかきの外装をデザインする仕事をし、一言アドバイスを入れることで商品をヒットさせる。だが、頑張りすぎて空回りした結果、結局また仕事をやめてしまう……。

 とはいえ、行く先々でそれなりに評価されるのもドラマならではで、現実に「燃えつきた教師」のその後は、健康を害したまま新しい仕事も見つからず、もっと厳しいケースも多いだろう。

 教師の仕事量を軽減させ、疲弊しない環境を作ることは、もはや教育現場における急務となっている。
(文=編集部)

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