<スクリーンタイム>は男子のほうが長い
この研究では、参加した子どもの約3分の1(37%)が、テレビの視聴やPCなどの電子機器の使用に費やす時間は「1時間未満」で、28%は「1~2時間未満」、13%は「2~3時間未満」、18%は「3時間以上」と回答した。
こうした<スクリーンタイム>は、女子より男子で長く、白人や南アジア系よりもアフリカ系やカリブ海系の子どもで長くなる傾向がみられた。
また、スクリーンタイムが1日1時間未満の子に比べて、3時間以上の子では肥満度や皮下脂肪厚、脂肪量指数が高く、レプチン濃度やインスリン抵抗性も高かった。
レプチンは、食欲のコントロールやインスリン抵抗性に関連するホルモンだ。また、インスリン抵抗性との関連は、家庭の経済状況や身体活動量などのほかの糖尿病リスク因子とは独立して認められた。
ライフスタイルの激変で計り知れない影響が
今回の研究報告は因果関係を証明するものではないが、近年では子どもがスマホやPCの使用機会が増えており、公衆衛生の観点からも重要な意味をもつ。
これまでにもスマホやPCの使用時間と健康への悪影響は指摘されている。
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デジタルデバイスの利便性と引き換えにライフスタイルを激変させた人類が、今後どんな影響を受けるのか計り知れない。
(文=編集部)