小さじ18杯分もの砂糖が……
飲料協会側は、反論材料として、こうも述べている。
「糖尿病前症の危険因子についてはメイヨー・クリニックなどの信頼できる米国保健機関が、他にも体重や運動不足、人種や家族歴などの因子が含まれると指摘しているではないか」
ところが、Mckeown氏らの執筆陣によれば、仮に他の因子を考慮した場合においても「砂糖飲料摂取に起因する同リスクは約27%の上昇が認められた」というから双方の主張はかみ合わない。
もっとも、今回の報告はあくまでも観察的研究の域を出ないため、直接的な因果関係を証明したものではない。
しかしながら、ニューヨーク市にあるマウントサイナイ・アイカーン医科大学のDeena Adimoolam助教授が語る次の談話は、無類の炭酸飲料好きも無視はできないだろう。
「20オンスボトル(約590ml)の炭酸飲料には、砂糖が小さじ18杯分も含まれているものがある。自分が何を飲んでいるのかを自覚し、飲料にもカロリーがあるという基本を忘れないことが肝要だ」
最初のステップにダイエット飲料もアリ
じつは今回の研究では、ダイエット炭酸飲料を毎日飲み続けても糖尿病前症のリスク上昇は認められなかった。
過去の別研究によれば、ダイエット炭酸飲料と2型糖尿病リスクの関連を示唆する報告も存在するが、Mckeowu氏らの見解はこうだ。
「もし、砂糖入り飲料を飲む習慣を控えようと考えているならば、そのステップとしてダイエット飲料を取り入れても、健康への長期的な悪影響はないだろう」
いずれにしても、食習慣全体を見直すことが大切だ。普段から摂取している飲食の内容を一度見直して見ることを勧めたい。
アナタのその1缶、本当に大丈夫!?
(文=編集部)