大口病院で見えた看護師の「闇」と目標10万人「特定看護師」との間に横たわるもの

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2015年10月1日より、看護師等の離職時等の届出制度がスタート(shutterstock.com)

 点滴治療中の入院患者2人が中毒死した大口病院(横浜市神奈川区)の事件では看護師が警察から事情聴取を受けているとされている。さらにはこの病院はもともと他の病院で問題を起こした病院関係者が移動してくる病院だとの陰口もある。看護師同士のいじめがあったとの内部告発もあったらしい。

 事実は捜査結果を待たなければないが、看護職の闇の部分を予感させる事件でもある。

 厚生労働省の『2014年衛生行政報告例(就業医療関係者)』によれば、2014年末現在の看護師は142万6932人(看護師108万6779人、准看護師34万153人)で過去最多。人口1000人当たり10.1人の看護師が働いている。

 2015年4月現在、看護師養成教育機関に在籍する学生の41.7%が4年制大学で学ぶ。2014年3月に実施された第103回看護師国家試験の合格者に占める大学卒業者は38.6%。大卒の看護師が年々増えている。また、公益社団法人日本看護協会の調べでは、看護師の平均年収は約519万円だ。

特定看護師の教育機関の整備、教育プログラムの充実が喫緊の課題

 医師の判断を待たずに一定の診療補助を担い、在宅医療のさらなる推進をするために、2025年までに10万人を育成するとされる「特定看護師」の育成が始まってからほぼ1年。研修機関で1年間の課程を修了すれば、医師の指示の下で医師が作成した手順書に従って特定行為に携われる。

 特定看護師が行う特定行為は、気管チューブの調整をはじめ、人工呼吸器の離脱、鎮静薬投与量の調整のほか、気管カニューレの交換、一時的ペースメーカの操作や管理、インスリン投与量の調整など38行為に及ぶ。

 たとえば、タイムリーに人工呼吸器を離脱すれば、患者のICU(集中治療室)の滞在期間を短縮できるなど、特定行為の意義は大きい。

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