長生きには「親しき友」より「不仲な家族」が支えに? 家族仲が良いと死亡リスクが低下

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早期死亡リスクの低さに関連するのはこの4つ!

 そのほかにも、早期死亡リスクの低さに関連する以下の4つの因子が特定された。

●結婚していること
●友人や家族との広いネットワークがあること
●社会組織に参加していること
●友人と親密であると感じていること

 一方で、「友人と過ごす時間の長さ」「社会的支援の利用しやすさ」「孤独感」は、重要性の低い因子であることがわかった。

日本の独居高齢者はどうなのか?

 内閣府の平成27年版『高齢者白書』によると、65歳以上の高齢者がいる世帯は全世帯の4割を占める。そのうち、独居が25.6%、夫婦のみが31.1%だ。夫婦のみの世帯は、いずれは独居となる可能性がある。

 平成22年の一人暮らしの高齢者の数は男性約139万人、女性約341万人。現在はもっと増えているはずだ。

 先の研究では、家族と同居か否かは示されていないが、もし一人暮らしの日本の高齢者に「最も親しい人5人」を挙げてもらったとしたら、離れて暮らす家族が何人含まれるだろうか? 

 そして、データが示す通り、あまり交流がないにもかかわらず家族の名前を挙げた高齢者の死亡リスクは低いのだろうか?

 学会で発表されたこの研究は、査読を受けて医学誌に掲載されるまでは予備的なものと見なされるそうだ。いざというときに頼りになるのは「遠くの親戚より近くの他人」ではなく、「遠くても家族」となるのかもしれない。
(文=編集部)

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