稲田防衛大臣がマラリア予防薬で副作用 !!改めてマラリア予防策を考える

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予防薬は何日前に飲むのがいいか

 予防薬として一般的なのはマラロン、メフロキン(メファキン)、ドキシサイクリン(ビブラマイシン)といった薬。これらは日本で手に入れることができる。服用のペースは現地で1日1錠とどれもかわらない。しかし、服用開始時期は、メフロキンが現地到着の1~2週間前というのに対し、マラロンとドキシサイクリンは1~2日前からの服用でOKと違いがある。

 薬である以上副作用もある。

 マラロンは副作用が少なく比較的安全な薬。アナフィラキシー(発疹、じんま疹、全身発赤、顔や口・喉や舌の腫れ、咳き込む、ゼーゼー息苦しい)もあるようだが、まれだ。

 メフロキンは90%という確立でマラリアの発症を押さえることができるが、副作用は強い。鬱、めまい、悪夢、不眠、下痢、発疹、吐き気、不整脈などが考えられ、自殺者もまれにいる。2011年にはアメリカ陸軍が使用を禁止したというほどの強い薬である。

 ドキシサイクリンは副作用には胸焼けや、日光過敏症などが挙げられる。アレルギー症状、発疹、発熱、むくみなども考えられる。

 こうした予防薬は海外旅行保険では、支払い対象にはなっていない。それは旅行保険があくまで被害に対しての支払いを対象にしているからだ。

 稲田大臣はアメリカに渡った後、南スーダンへ行く予定だった。服用開始の早さから考えるとメフロキンを使用していた可能性が高いが、特定はできない。また、アレルギー症状とは具体的にどのようなものだったかもわからない。

 しかし、ひとつ言えるのは今、自衛隊が派遣されている南スーダンという場所がいかに過酷な場所なのかということが大臣の副作用によって、裏打ちされたということだ。
(文=編集部)

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