リオ五輪でドーピングに目を光らせるスポーツドクターたちの熱い闘い!

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リオ五輪の日本選手の活躍の裏で……Ververidis Vasilis / Shutterstock.com

 リオデジャネイロで開幕中の第31回オリンピック競技大会(リオ五輪)。8月12日13時現在、金7、銀2、銅13個の合計22個と、日本人アスリートたちのめざましい活躍が続いている。

 競技に参加している日本人選手は330人。競技の舞台で闘うトップアスリートを支えているのは、監督、コーチ、トレーナーだけではない。トップアスリートたちの健康管理、コンディションの維持、そしてアンチ・ドーピングに目を光らせている「スポーツドクター」の貢献も忘れてはならない。

 日本オリンピック委員会(JOC)情報・医療・科学サポート部が日本代表選手団の医療室に派遣したスポーツドクターは、医師と薬剤師(スポーツファーマシスト)による総勢12名からなる医療チームだ。チームを統括するのは、国立スポーツ科学センター(JISS)の整形外科医・中嶋耕平氏。日本代表選手団とともに現地入りした中嶋氏らは、選手村の各部屋をくまなく見て歩き、ヒヤリングとアドバイスを重ねながら、選手のコンディションの把握に心血を注いでいる。

 中島氏によれば、選手が何に悩んでいるかを知ればドーピングは防げるという。したがって、医師と薬剤師が緊密に連携しながら、選手のドーピングへの誘惑を断ち切り、選手がベストパフォーマンスを出せるように、万全の健康管理とアンチ・ドーピングの指導に取り組む。それがスポーツドクターのミッションだ。

 JOCは日本アンチ・ドーピング機構(JADA)と連携しながら、世界アンチ・ドーピング機関(WADA)の防止規程に基づいて、その普及・啓発活動に取り組んできた。

 選手に不正の認識がなくても、ドーピングの代償は甚大だ。たとえば、女子テニス元世界ランキング1位のマリア・シャラポワは、1月の全豪オープンで狭心症の治療薬メルドニウムが検出されたため、国際テニス連盟から2年間の資格停止の通告を受けた。シャラポワはスポーツ仲裁裁判所に提訴したものの、リオ五輪に出場できなかった(シャラポワ選手だけではないドーピング! 禁止薬物「メルドニウム」が蔓延するロシアスポーツ界)。

世界アンチ・ドーピング機関が禁止する薬物や方検査法は数100種類以上

 日経産業新聞(2016年8月8日)によれば、3月9日、JOCはリオ五輪に先だって「JOC情報・医療・科学合同ミーティング」を開き、選手のコンディショニング対策を各競技団体に提供。コンディショニング対策として、渡航時間、時差調整と睡眠、栄養管理と飲料水、黄熱とジカウイルスの感染症対策、ドーピング検査など詳細な情報をガイドブックにまとめて各競技団体に配布した。

 コンディショニング対策の中でJOCが特に強調したのがドーピング検査だ。

 JADA教育・情報グループの打谷桂子氏は、ロシアの不正なドーピング問題の経緯や、1988年のソウルオリンピックでカナダのベン・ジョンソン元選手(陸上100m)がドーピング検査の陽性反応のため世界記録と金メダルを剥奪されたケースを紹介。 各競技団体に対して、ドーピング検査への理解と協力を強く訴えた。

 ドーピング検査は、採尿した尿を検査機関で分析する。競技会(時)検査と、2007年から導入された競技会外検査(抜き打ち検査)がある。大会会期中のドーピング検査は開催地で実施するのが大原則だ。

 ドーピングは、スポーツの存在価値を損い、フェアプレイの精神に反する反社会的行為である。しかも、選手の健康を阻害し、社会や青少年に悪影響を及ぼすなど、弊害がきわめて大きい。しかし、ドーピングの発覚と摘発を逃れるための手口が巧妙化している。WADAが禁止する薬物や方検査法は数100種類を越えている。その結果、ドーピング検査の項目が増え、心理的にも時間的にも選手の心身に重圧感を与えている。

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Doctors marche アンダカシー
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医療法人社団 三喜会 理事長、鶴巻温泉病院院長。…

鈴木龍太

フリージャーナリスト。1949年、東京都生れ。法…

郡司和夫

小笠原記念札幌病院腎臓内科。日本中毒学会認定クリ…

横山隆