「全国民に毎月11万円を支給」~生活保護の恥辱を解決する「ベーシック・インカム」

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ベーシック・インカムも選択のひとつ(shutterstock.com)

 「フィンランドが世界で初めてベーシック・インカムを導入。全国民に毎月11万円を支給へ」

 以前、そんな報道が日本でも報じられたことを記憶している人はいるだろうか。ベーシック・インカムとは、その国の市民権を持つ人全員に、無条件で一定の現金を定期的に支給するという構想のこと。

 その考え方自体は、200年近く前から繰り返し論議されてきた。それがついに導入されたということで世界の耳目を集めたのだ。ところが、その後の詳報によれば、これはフィンランド語が不自由な英国の記者の誤読に端を発した誤報であったらしい。

 もっともまったく根拠がなかったわけではなく、フィンランドでは実際にシビラ首相によりベーシック・インカムの給付実験に向けた準備が進んでおり、導入に向けて本格的な検討が始まろうとしているようだ。

無条件給付で働かなくなる?

 ベーシック・インカムの導入には、「市民の勤労意欲を削ぐ」などの反対意見がある。しかし、過去に行なわれた給付実験によると、現金を給付しても人々が生産活動に従事することをやめることはない、という結果も出ている。

 ベーシック・インカムと生活保護の違いは、ベーシック・インカムはすべての人が無条件に対象になるのに対し、生活保護は財産や収入が極めて限られた人のみを「選別」して対象としていることだ。

 だが、この「選別」にこそ莫大なコストがかかっており、ベーシック・インカムを導入する最大の利点は、そのコストをなくせることだという見方もある。

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