熊本地震で生命の危機に直面している透析患者たち~東日本大震災での患者移送の経験

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人工透析に必要となる大量の水が確保できない

 特に、透析医療では大量の水を使用するが、断水の続くいわき市で、透析室への給水の依頼をしたが貴重な水を透析患者に回す余裕がないといわれた。

 しかしながら、震災現場での窮状は積極的に訴えていかなければ、被災地で最も被害のひどい場所が中心となり報道され、ただ待っていても注目されないことも経験した。福島県いわき市の被災程度は岩手、宮城に比べると小さかったこともあり、また放射能の恐怖からマスコミが積極的に被災状況を取材に来ていただくことはなかった。

 いわき市で原発事故以降、物流が止まり透析実施困難な状況にあることを伝えた際に、多くの方から知らなかったと驚かれたことを覚えている。震災直後の混乱時は積極的に情報発信することが肝要であると考える。現在は、東日本大震災の頃よりSNS環境が整備されているので、被災された医療関係者はネットを活用しどんどん被災状況を発信していべきであろうと考える。

 熊本地震でも、度重なる大きな揺れで断水と停電、施設の損傷で多くの施設で透析ができないと報道があった。また、高速道路が寸断されて、物流や人の往来も制限されていると報道されている。まだまだ余震が続き、ライフラインの復旧にはしばらく時間がかかりそうである。透析患者の生命を救済するため、ぜひ近隣県で透析患者を受け入れていただきたいと願う。

 われわれの移送の際は、いわき市で最も大きな透析施設を有するときわ会グループが必然的に中心となって調整した。熊本地震においても透析関係者の皆様が協力されて、この苦難を乗り切られることをお祈りしている。

 熊本からは遠く離れた福島県いわき市であるが、ときわ会グループとしていつでも透析患者を受け入れる準備をしている。もし、何かの関係でいわき市に避難される方がいらっしゃいましたら、どうぞご連絡ください。

公益財団法人ときわ会 常磐病院 院長 
新村浩明
(2016年4月18日 MRIC より転載)

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