熊本地震でも生じた「飲料水不足」〜「5日分の水」の備蓄が健康被害を防ぐ

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わずかな水でも衛生ケアは可能

 断水時には飲み水が優先されるため、手洗いや歯磨きを怠ってしまいがちになり、ノロウィルスやインフルエンザなどの感染症にかかりやすい。生活環境が悪くなる災害時だからこそ、こまめなケアが大事になる。

 たとえば、手指の洗浄は、ティッシュを八つ折りにし、ペットボトルキャップ1杯の小量の水かお茶をたらした「簡易濡れティッシュ」だけでできる。

 指先や爪の間、指と指の間、親指のまわりなどを重点的に拭き取る。トイレの後や食事の前、調理後、作業後、オムツ交換の後などにこまめに行うのがポイントだ。

 どうしても歯磨きができないときは、ペットボトルキャップ1杯の小量の水かお茶を口に含み、口の中全体をクチュクチュと念入りにゆすいで吐き出すだけで効果がある。こちらも朝晩と食事の後に、まめに行うといい。

 節水と清潔保持のためのアイデアとして、ペットボトルのふたに画びょうで穴を開けて水を入れた「簡易給水器」も便利。穴の数で水量を調整でき、逆さにすると水が少しずつ出て自然に止まるので、手洗いや赤ちゃんのお尻洗浄に最適だ。

 ライフラインの復旧まで貴重な水を節約しながら、健康被害を防ぐための工夫はほかにもいろいろある。普段から必要最低限の物資とちょっとした知恵を蓄積しておくだけでも、いざというときの助けになるだろう。

【参考】
災害備蓄品マニュアル
Lione Hearts
NHKそなえる防災

(文=編集部)

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