健康な歯を傷つけることがない「カリソルブ治療」で虫歯予防の認識も変わる!?

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 こうして見るとメリットが多い夢の治療法に見えるかもしれないが、もちろんカリソルブ治療にもデメリットもありる。

 まず第一に、治療期間が比較的長いこと。カリソルブ溶液は虫歯部分にゆっくり作用するため、ドリル治療のように短時間では終わらない。

 第二に、カリソルブ治療に向いた状態に限られること。歯の奥まで虫歯が及んでいると、カリソルブ溶液が神経に作用してしまう可能性があり、他のリスクが生じてしまう。そのためカリソルブ治療は、主に軽症の虫歯の場合に用いられる。

 第三に、健康保険がきかないこと。治療費の全額が自己負担となるので、結果的に高額になる。相場は虫歯1本あたり5000円から1万円だ。

 こうして見ていくと、カリソルブ治療を利用できるのは、定期的に歯科の検診を受けている人で、治療のために時間を作れる人、そして自己負担で対応できる人ということになりる。

 これは予防医学の考え方に立てば、たいへん理にかなった治療方法だといえる。これまで虫歯治療は、歯の痛みが出てからドリル治療を受けるのが普通だった。これでは手遅れだ。次に出てきたのが、歯磨き習慣によって虫歯を減らす社会的なアプローチだった。これにも限界がある。上記のような患者が対象となるカリソルブ治療は、健康な歯を守るための新しい切り札の一つだ。

 現代社会は、糖質の食事が普及した虫歯になりやすい社会だ。虫歯部分だけを選択的に除去する、このカリソルブ治療が普及することで、私たちの健康な歯がどれだけ守ることができるのか。虫歯の治療のみならず予防に対する私たちの認識も、次第に変わっていくことが期待できる。
(文=編集部)

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Doctors marche アンダカシー
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里中高志

医療法人社団 三喜会 理事長、鶴巻温泉病院院長。…

鈴木龍太

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