休日の「寝溜め」は危険! 糖尿病や心疾患のリスクを高めることに

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 筆頭著者であるアメリカ・ピッツバーグ大学のPatricia Wong氏は、「今回の研究では、睡眠パターンに平日と休日で極端な差がない(今回の検討で、休日に延長した睡眠時間の平均値は44分だった)健康な労働者でも、社会的時差ぼけがあると代謝系に悪影響を及ぼす可能性があることが示された」と述べ、「このような代謝系の変化は、肥満や糖尿病、心血管疾患の発症に寄与する」と説明している。

 今回の研究で認められた関連性は、睡眠時間のずれとこれらの代謝系疾患の直接的な因果関係を証明するものではないものの、悪影響を及ぼすことに変わりはない。

 同氏は、「今後、現代の働き方と社会的義務が睡眠や健康にどういった影響を及ぼすのかを、社会全体で考える必要が生じるかもしれない」と指摘。さらに、「労働者やその家族に対して、概日リズムの乱れや生活時間の重要性について教える職場教育の実施や、こうした問題の存在に気づかせるような施策などに焦点を当てた臨床的介入が有用となる可能性がある」と述べている。

 とはいえ、休みの日くらいはゆっくり寝ていたいのが人情だ。この研究では、昼寝について言及されていない。いつもと同じ時間に起きて、午後から昼寝をしてみてはどうだろうか。ただし、長く寝すぎて就寝が遅くなれば社会的時差ぼけに見舞われるかもしれないので要注意だ。
(文=編集部)

バナー1b.jpeg
HIVも予防できる 知っておくべき性感染症の検査と治療&予防法
世界的に増加する性感染症の実態 後編 あおぞらクリニック新橋院内田千秋院長

前編『コロナだけじゃない。世界中で毎年新たに3億7000万人超の性感染症』

毎年世界中で3億7000万人超の感染者があると言われる性感染症。しかも増加の傾向にある。性感染症専門のクリニックとしてその予防、検査、治療に取り組む内田千秋院長にお話を伺った。

nobiletin_amino_plus_bannar_300.jpg
Doctors marche アンダカシー
Doctors marche

あおぞらクリニック新橋院院長。1967年、大阪市…

内田千秋

(医)スターセルアライアンス スタークリニック …

竹島昌栄

ジャーナリスト、一般社団法人日本サプリメント協会…

後藤典子