冬ダイエットの敵はお雑煮にお節料理shutterstock.com
木枯らしが吹いて冬本番。年末にかけて、クリスマス、忘年会、新年会と、飲み会やイベント続きで、ただでもウエストラインが気になるダイエッターには悩ましい季節である。
しかも、寒さのために外出も面倒になるから運動不足になりやすく、寒さを防御するため体に脂肪がつき、厚着なお陰でボディラインにも無頓着になり……。ゆえに「冬は太りやすく痩せにくいからダイエットは無理」と思い込んでいる人もいるかもしれない。
しかし、それは大きな勘違い。実は夏よりも冬のほうが「楽して痩せられる」季節なのだ。
運動しなくても冬は100 kcal余計に消費
ご存じの通り、われわれ人間は恒温動物。周囲の温度に関係なく、いつも36℃前後の体温を保とうとする働きを備えている。運動せずに、ただじっとしていても、呼吸をしたり、心臓を動かしたり、体温を維持するため、私たちの体内では生命維持に必要最小限のエネルギーが常に消費されている。そのエネルギー消費が「基礎代謝」だ。
気温の高い季節の体は、あまり頑張らなくても体温を維持できる。しかし、冬になって気温が大きく下がると、体は生きるために体温を上げ、内臓を冷えから守ろうと働く。
たとえば、夏場の気温を30℃、冬場の気温を10℃とすると、夏場は外気温より5〜6℃だけ高い体温を維持すれば良いが、冬は外気温より20℃以上も体温を上げないと生命を維持できない。生命維持に夏よりも多くのエネルギーを必要とするため、冬は基礎代謝量が上がるのである。
基礎代謝は夏と冬でどのくらい変動するのか?
生活環境によっても違うため諸説あるが、少なくとも10%はあると言われている。30代で体重50㎏の女性では、だいたい100 kcal程度の変動があり、運動に置き換えると20分あまりのウォーキングに相当する。単純計算して、夏と同じ活動量であれば、特に食事制限をしなくても70日で1㎏痩せられることになる。