>  >  > 「日帰り手術」の普及のために新たな資格を創設!
インタビュー「患者サイドも医療サイドも満足の“日帰り手術”を!」第3回 東京ヘルニアセンター・執行クリニック院長 執行友成医師

開業医では無理といわれていた「日帰り手術」 さらなる普及のために新たな資格を創設!

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 2014年の診療報酬の改定では、基本料の改定が行なわれた。日帰り手術の対象疾患が増え、加算が行なわれたがクリニックは対象医療機関として除外された。日帰り手術の多くを担う執行クリニックのような多くの専門クリニックへの評価がまったく行なわれず、メリットを受けられない形となった。

 「とても残念ですが、専門クリニックとしては“企業努力”次第でまだまだ普及できる可能性を秘めています。当クリニックでGW期間中も治療可能という情報を出したところ、問い合わせが殺到。結局、GWの3日間で25件の手術を行ないました。日帰りや短期滞在でも会社を休むことができない人、短期間に社会復帰したい人のニーズが非常に多いと実感しました」

 海外からのオファーもある。

 「日帰り手術の医療費の削減効果を理解している中国では、国策として日帰り手術を広めたいということで、非常に多くの問い合わせや、大規模な日帰り手術センター建設のプロジェクトの話があります」

 今年7月より、内視鏡手術センター長に胆石症の専門科の松田年(みのる)医師を迎え、腹腔鏡を使った胆石の日帰り手術も当クリニックで行なえるようになった。

 「鼠蹊ヘルニアと同じように、胆石の手術も以前は1週間ほど入院が必要でしたが、当クリニックで行なう胆石ごと胆のうを摘出する単孔式内視鏡手術は、日帰りまたは短期滞在が可能です」

 開業医では無理と思われていた日帰り手術を成功させ、研究会を立ち上げて全国の日帰り手術クリニックを応援してきた執行医師の今後は?

 「医療法人として金銭的に無理のない基盤をつくること、そしてその経営方針をレールに乗せ次の世代に伝えたいと思っています。後輩たちが希望とプライドを持って外科医として活躍できる世界をつくりたい」
(文=編集部)

執行友成(しぎょう・ともしげ)

東京ヘルニアセンター・執行クリニック院長、神楽坂DSマイクリニック院長、日本短期滞在外科手術研究会代表世話人。1952年、東京生まれ。1981年、東京医科大学卒業後、東京警察病院外科に入局。1991年、執行クリニックを開院。1998年には神楽坂訪問看護ステーションを、2001年には神楽坂ヘルパーステーションを開設するなど、在宅医療にも深く関わる。2003年に神楽坂DSマイクリニックを開設。著書に『鼠蹊ヘルニア(脱腸)は、入院しなくても治る!』(如月出版)がある。

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