なかなか禁煙できない人に朗報! オメガ3脂肪酸でタバコ依存を断つ

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サプリなしで禁煙できるのが一番だが......

 タバコの健康被害は常識となっており、喫煙者の肩身がますます狭くなる昨今。日本たばこ産業(JT)の発表によると、2014年時点で日本の喫煙率は19,7%。1965年の調査開始以来、初めて20%を下回った。

 「意地でもやめない!」という人はさて置き、「本数を減らせない」「やめられない」と禁煙トライ派に朗報だ。

 2014年11月、医学誌に発表されたイスラエル・ハイファ大学の研究によると、オメガ3脂肪酸を含む魚油のサプリメントを摂取すると、我慢しなくても自然にタバコの本数が減り禁煙も成功しやすいのだという。

我慢しなくても1日2本の減煙達成

 研究には18~45歳の喫煙者48人が参加。喫煙歴は平均11年、喫煙量は1日平均14本で、全員が中等度のニコチン依存症と診断されていた人たちだ。この48人を2グループに分け、片方のグループには950mgのオメガ3脂肪酸を含むカプセルを1日5回30日間服用してもらい、別のグループには偽薬を同様に30日間飲んでもらった。その間、特に喫煙を控えるようには求めなかった。

 その結果、オメガ3脂肪酸を服用したグループは特に我慢していなかったにも関わらず、喫煙量が平均で1日当たり2本減っていたという。

 さらに、試験開始前・試験終了後・(カプセル服用をやめて)30日後の3回にわたり、タバコを2時間控えた後に喫煙の映像を見せて「ニコチン渇望」度を調べた。すると、オメガ3脂肪酸を服用していたグループは、試験開始前に比べて終了後のニコチン渇望の強さが有意に低下。つまり、喫煙欲求が明らかに弱くなっていたのだ。

 また、服用をやめてからの30日後も、ニコチン渇望は試験開始前よりも低くかった。オメガ3脂肪酸による減煙効果は、服用を止めた後も持続していたのだ。

 一方、偽薬のグループはタバコの本数も喫煙欲求も変化はなかった。以上の結果から、オメガ3脂肪酸はニコチン依存を和らげるという結論が導き出された。

幸福感をアップしてタバコ依存を抑える

 この研究を行ったハイファ大学のSharon Rabinovitz Shenkar博士は「喫煙すると脳内の必須脂肪酸が減少する。すると神経細胞の構造に損傷が生じ、快楽や満足感を感じるための神経伝達が妨げられてストレスを感じる。つまり、オメガ3脂肪酸が欠乏すると『タバコを吸いたい』という欲望を断ち切るのが難しくなる」と説明する。

 オメガ3脂肪酸によって脳内の幸福度や満足感が高まり、喫煙・欠乏・喫煙......の連鎖を断ち切れるということだ。もちろん、禁煙中のイライラを和らげる効果も期待できる。これからはニコチンガムやパッチと並び、オメガ3脂肪酸のサプリが禁煙の必須アイテムになるかもしれない。

 ほかにも、オメガ3 脂肪酸が喫煙者によい影響を与えるという指摘は多い。たとえば、喫煙者に高純度のオメガ3脂肪酸を6週間投与したところ、血栓を壊す因子が2倍に増え、さらに血管が拡張されて血流が改善されたという報告がある。喫煙による動脈硬化のリスクを抑制してくれるのだ。

 ただし、研究者たちは「喫煙者の血管機能がオメガ3 脂肪酸サプリメントで改善されたとしても、非喫煙者の健全さとは比較にはならないレベル」と釘を刺す。健康を真剣に考えるなら禁煙しか道はない。

 とにかく、オメガ3脂肪酸は減煙や禁煙に対して強い味方だから試してみない手はない。サプリメントは市販されているので、トライしてみてはどうだろうか。
(文=編集部)

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