合成保存料に関する記事まとめ

 食品の細菌やカビの繁殖を抑えて食品の日持ちをよくする食品添加物。ソルビン酸、安息香酸ナトリウム、白子たん白抽出物などが有名。
 
 保存料というと、かつてはソルビン酸が多く用いられていたが、ソルビン酸は単体では染色体異常を引き起こしたり、亜鉛酸ソーダをはじめとした複合摂取による発がん性の恐れなどの報告があり、「怖い添加物」としてのイメージがある。そのため、ソルビン酸を使用していないということで、「合成保存料は使用していない」とアピールしている食品を見かける。しかし現実には、グリシンや酢酸ナトリウム、白子たんぱく等、他の日持ち向上剤が使用されている。日持ち向上剤もソルビン酸と同じ「食品添加物」だ。
 
 そもそもソルビン酸は使える食品も少なく、その添加量も厳しく制限されている。たとえば、幕の内弁当の中で使える食品は、ウインナーやかまぼこ、漬物くらいのものである。しかし、最近では漬物は真空パックに入れて、65度の湯せんで殺菌する方法に代わり、かまぼこ工場も外気の入らない環境で、加熱後の製品管理が向上し、さらに低温流通の発達で、ソルビン酸を使うところは減少している。
 
 もともとソルビン酸を使わず、品質や味にこだわるかまぼこを製造してきたかまぼこ屋も少なくない。島根県出雲市の別所蒲鉾、広島県尾道市の桂馬蒲鉾商店、大手の山口県長門市、フジミツ(株)などがそれにあたる。各企業努力と製品管理、低温流通の発達・向上のおかげで国内のソルビン酸の需要はここ15年間で3分の1に減少している。ある添加物だけを悪者にし、他の添加物を使用するというのでは、添加物の本質的な問題を見失ってしまう。

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