食品数が豊富な食事は健康に悪い!?
1日に多くの食品をバランスよく食べることが健康によいとは限らないようだ。
「米国心臓協会(AHA)」は、『Circulation』(8月9日オンライン版)で「豊富な種類の食品を食べることが適正体重の維持につながるというエビデンスはない」とする新たな声明を発表した。
報告をまとめた米テキサス大学公衆衛生大学院疫学・ヒト遺伝学・環境科学のMarcia de Oliveira Otto氏は、「食品の数を増やそうとすると健康的な食品だけなく、健康に悪いものも含まれてしまう。こうした食べ方は、食べる量を増やし、肥満を助長する可能性がある」と話している。
米国をはじめ世界各国では、長い間、食事や栄養に関する勧告の中で、「栄養バランスを取るためには1日にできるだけ多くの種類の食品を食べること」が推奨されてきた。
こうした考え方は食事の多様性(dietary diversity)と呼ばれるが、多様な食品を食べることが健康に与える影響について、見解は一致していなかった。