オバマケア見直しでがん発見が遅れる!? がん死亡率の低下に貢献したメリットとは

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メディケイドとアメリカの行方

 一方、前掲「3.4%の増加」が導かれた全体のがん診断率に関しては、主に45~54歳の年齢幅に属する人々の間で前立腺がんの検出率が上昇した点が反映されたものと総括された。

 「早期の段階でがんを発見できれば、治療が成功する可能性は高まる。結果、がんによる死亡率の低減につながるということは多くの知見によって既に立証されている」(Soni氏)

 メディケイド拡大は本来、低所得層の医療サービスの利用率を向上させるために実施されたが、同施策によって早期に発見されるがんの数は増えた。「その効果が、ひいてはがんによる死亡率を減らせる」というのがSoni氏らの見解である。

 「言うまでもなく、がんは診断が遅れるほど治療費が高くなりやすい。裏返せば、長期的に見た場合、医療費の削減にもオバマケアが寄与する可能性があるだろう」(Soni氏)

 折しも昨年末(2017年12月20日)、米国では「オバマケアの一部改廃」(無保険者に対する医療保険への加入義務撤廃などを含む)を盛り込んだ税制改革法案が可決された。その時点ではメディケイド縮小は未定とされた。

 そのため米国がん協会のAhmedin Jemal氏は「もし、オバマケアが縮小されて医療保険を失う人々が増えれば、国民全体のがんの発見が遅れる可能性が高いだろう。今回の(Soni氏らの)報告はそれを示唆している」と警鐘を鳴らしている。

 となれば、冒頭で紹介した1991年以降の、がん死亡率連続低下記録も、途切れてしまうのだろうか……。
(文=編集部)

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