本能で楽しむ医療ドラマ主義宣言! 第5回

『アンナチュラル』 全国で毎年7000人以上が溺死。その死因を突き止めろ!

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法医学は死因を確定することで遺族を救う

 以前、私の知人がサーフィン中に命を落としたことがありました。もちろん泳ぎも上手でサーフィンはしょっちゅうやっていました。この方は心臓の問題が起きた結果の溺死、という事でした。

 この様に泳げる人の溺死は、疾患が先行する場合と、咽頭鼻部・気管に入った冷水が刺激しての意識消失(心臓が反射的に停止する)の場合、そして過呼吸からの意識消失の場合があるそうです。過呼吸からの意識消失→溺死は素潜りの現場で耳にします。この場合、血中の酸素を上昇させ、二酸化炭素を減らしての潜水なので、呼吸が苦しいと感じる前に意識が低下して溺死を派生させてしまうのです。

 そして今回は「エベック反射」だと。正直私、この反射聞いたことありません……(汗)。

 基本的に人の身体の反射は本来、生命維持のために防御反応です。それが過剰反応をきたして体に異常をきたしてしまう時に、こういったことが起こってしまうのです。

 一般的に有名な反射は迷走神経反射ですよね。これはストレスや強烈な痛みなどの刺激により、迷走神経が脳血管中枢を刺激してしまい、心拍数の低下や血管拡張が起きてしまう生理反応です。

 臨床の現場ではこの反射を利用して不整脈を治療することもあります。ただ、良くない状況でこの反射が起きてしまうとホームからの転落や今回のような溺死につながってしまう可能性があります。

 こう考えていると、『世界の果てまでイッテQ!』の女芸人が寒中水泳している映像を見ると、いきとめてね~っ!と祈りながら見てしまったりして……(笑)。


 そして、今回は深イイ言葉が沢山出てきたような気がします。UDIの一番の存在理由ではないであろうかと思わせる言葉もありました。

「焼いてしまったら本当の死因はわからない」
「死因を確定することが事件解決とともに遺族を救う」

 実際に法医学解剖を行っている先生がまさに同じような文章を書いておられました。遺族のその先の人生のためにも死因を究明する必要があると。

 その言葉の中に、ミコトと中堂のつながりも見えてきました。正装服は喪服しか持たない?らしい中堂の人間っぽいところが垣間見えて、少しほっこりしませんでしたか?

 愛に飢え、憎しみを糧に生きている彼はミコトとどういう関係になっていくのでしょう……。中堂のお部屋も生きる目的の無い感じが表れていましたね。いつビーカーでコーヒーを飲むかなあ~と期待してみておりましたが、なかった……(笑)。

 さて、来週は陽気なムードメーカーの東海林がやらかしてしまう感じでしょうか。

 今後ますます久部のミコトに対する態度も気になります。ミコトと中堂は一瞬心を通わせましたが……、やっぱりまさかの三角関係に発展か?


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井上留美子(いのうえ・るみこ)
松浦整形外科院長
東京生まれの東京育ち。医科大学卒業・研修後、整形外科学教室入局。長男出産をきっかけに父のクリニックの院長となる。自他共に認める医療ドラマフリーク。日本整形外科学会整形外科認定医、リハビリ認定医、リウマチ認定医、スポーツ認定医。
自分の健康法は笑うこと。現在、予防医学としてのヨガに着目し、ヨガインストラクターに整形外科理論などを教えている。シニアヨガプログラムも作成し、自身のクリニックと都内整形外科クリニックでヨガ教室を開いてい。現在は二人の子育てをしながら時間を見つけては医療ドラマウォッチャーに変身し、joynet(ジョイネット)などでも多彩なコラムを執筆する。

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