厚労省が電通ら334社の「ブラック企業」を公表! 我々がリスト開示を活かすには?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

リストを有名無実化しないために私たちに何ができるか?

 今回始まったホームページでの公表の仕組み。これからは月に一度、内容を更新する。一事案の公表機関は書類送検した日から約1年だが、期間中に違法状態を改善した企業の社名は削除するという。

 労働局の官僚的な判断基準が、どこまで実際のブラック企業を適切にあぶり出せているものなのか。法律的な抜け穴をうまくすりぬけた企業を摘発することはできるのかなど、これからの課題も多そうだ。

 また、リストの公表が、実際にどれだけ企業体質の改善につながるかも、現実点では未知数だ。

 このリストを有名無実化しないために、我々ができることはあるだろうか? 一時的な注目に留めず、ブラック企業が<生まれる>背景にも注視していくすべきだろう。そこを解決していかなければ、この国のブラック企業風土を変えることはできないはずだ。
(文=里中高志)

里中高志(さとなか・たかし)

精神保健福祉士。フリージャーナリスト。1977年生まれ。早稲田大学第一文学部卒。大正大学大学院宗教学専攻修了。精神保健福祉ジャーナリストとして『サイゾー』『新潮45』などで執筆。メンタルヘルスと宗教を得意分野とする。著書に精神障害者の就労の現状をルポした『精神障害者枠で働く』(中央法規出版)がある。

里中高志の記事一覧

里中高志
バナー1b.jpeg
HIVも予防できる 知っておくべき性感染症の検査と治療&予防法
世界的に増加する性感染症の実態 後編 あおぞらクリニック新橋院内田千秋院長

前編『コロナだけじゃない。世界中で毎年新たに3億7000万人超の性感染症』

毎年世界中で3億7000万人超の感染者があると言われる性感染症。しかも増加の傾向にある。性感染症専門のクリニックとしてその予防、検査、治療に取り組む内田千秋院長にお話を伺った。

nobiletin_amino_plus_bannar_300.jpg
Doctors marche アンダカシー
Doctors marche

あおぞらクリニック新橋院院長。1967年、大阪市…

内田千秋

(医)スターセルアライアンス スタークリニック …

竹島昌栄

ジャーナリスト、一般社団法人日本サプリメント協会…

後藤典子