群集心理?集団催眠?「クリスマス症候群」をユング心理学の「集合的無意識」で読み解く

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同調快感(シンククロニシティ・コンフォート)はを「集合的無意識」

 人類は社会的動物だ。疎外と孤立と苦痛を恐れ、協調と連帯と快感を好むように進化を遂げた。言い換えれば、現世人類のホモサピエンスは、およそ20万年に及ぶ長い時間を費やしながら進化の階段を登り詰め、その社会性・共感性・共存性の優性形質をヒトゲノムに組み込みつつ、潤沢な脳内化学物質を巧妙にデザインすることに成功した。

 つまり、同調快感(シンククロニシティ・コンフォート)は、人類が獲得した生存のためのホメオスタシス(恒常性)という生命遺産に他ならない。

 ドイツ心理学者カール・ユングは、人類ならではのこの深層心理を「集合的無意識」と名づけている。

 人間の深層心理は表面的には個別的であるように見えるが、根本的には外的世界と交流して形成される。人間は自己と社会との相互作用によって成長しながら、全的人間に向かって個性化や自己実現をめざすからだ。集合的無意識は、同調快感(シンククロニシティ・コンフォート)に重なって見える。

 もっと平易に言えば、同調快感(シンククロニシティ・コンフォート)から生じるクリスマス症候群は、クリスマスというイベントの楽しさ・夢・愛情・温かさ・神話・ロマンなどを求めて止まない人間の生々しい群集心理、集団催眠、連鎖反応の表れと考えてもいい。

 メリー・クリスマス! ハッピー・クリスマス! あなたの恋人がサンタクロースでありますように!
(文=編集部)

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