胃薬で脳卒中リスクが上昇? 慢性腎臓病、認知症になる可能性も高くなる!?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
499979431.jpg胃薬で脳卒中リスクが上昇する?(shutterstock.com)

 日本人に多い病気のひとつ「胃潰瘍」。ストレスが原因で起こることはよく知られているが、これは胃が自律神経の影響を大きく受ける器官だからだ。

 ストレスとともに、酒席が増えて暴飲暴食に陥りがちなこのシーズン、胃潰瘍を引き起こすまで至らなくとも、胃の機能が低下して胃酸が増えるなど胃に不調を感じる人は少なくない。

 そこでお世話になる機会の増える胃薬だが、先日、気になる研究結果が報告された。

 胃潰瘍や十二指腸潰瘍、逆流性食道炎の治療薬「プロトンポンプ阻害薬(PPI)」の服用で、脳卒中のリスクが高まる可能性があるという。

 今年11月に米ニューオーリンズで開催された「米国心臓協会(AHA)」の学術集会で、デンマーク心臓財団(コペンハーゲン)のトマス・スィーイステズ氏らが発表したものだ。ただし、査読を受けて医学誌に掲載されるまでは、予備的なものとみなされる。

逆流性食道炎の治療では一般的な薬

 PPIは胃酸の過剰な分泌を抑制し、逆流性食道炎の治療では一般的に選択される薬だ。

 スィーイステズ氏らは、デンマーク人患者約24万5000人(平均年齢57歳)の記録を分析。全ての対象者が、胃痛と消化不良の原因を特定するための内視鏡検査を受けていた。

 約6年間の追跡期間中、約9500人に初回の脳梗塞が発生した。PPIであるオメプラゾール、エソメプラゾール、ランソプラゾール、パントプラゾールのいずれかの服用時に、脳卒中が起こるかどうかを調べた。また、PPIと違うしくみで胃酸の分泌を抑える「H2拮抗薬(H2ブロッカー)」の服用についても確認した。

 その結果、PPIによって全体的な脳卒中リスクが21%アップ。また、低用量のPPIを服用では脳卒中リスクは高くなく、最大用量の場合はリスクが最大だった。

 リスクの上昇度はPPIの種類にも左右され、最大用量での脳卒中リスクはランプラゾールの30%からパントプラゾールの94%まで幅があった。

アトピー性皮膚炎に心理療法を! 患者の話を聞くだけで完治したケースも
インタビュー「カウンセリングでアトピーを治す!」第1回:須階富士雄医師(芝皮フ科クリニック院長)

アトピー性皮膚炎は非常に厄介な病気である――。この不可解なアトピー性皮膚炎の原因として、患者やその家族の心の問題にいち早く着目し、治療に取り入れているのが須階富士雄医師(芝皮フ科クリニック院長)だ。皮膚の症状と心の問題はどのように関係するのか? 普段の生活でどのような注意をしたらいいのか? 須階医師に話を聞いた。

2017年4月より、はるひ呼吸器病院(愛知県)病…

堤寛

小笠原クリニック札幌病院腎臓内科。日本中毒学会認…

横山隆

理学療法士。日本で数年勤務した後、豪・Curti…

三木貴弘