問題改善の機会が40年間失われている!
40歳以下の人は、これを読んでもピンとこないかもしれない。50代はまだ先のことだし、立ち上がれなくなるなんていつのことだよ、と。
だが、恐ろしいことに、この論文の共著者のひとりは、「身体機能の検査は通常、70~80代で行われるが、そのときまでに問題を改善する機会が40年間失われている」という。
失われた40年――。気づかぬうちに40年かけて、体力は徐々に低下していく。高齢になっても自立した生活を送るためには、30代から意識的な体力維持に努めるべきなのだ。
ありがたいことに、運動は何歳から始めても「手遅れ」にはならない。30代、40代はもちろん、70代、80代になってからでも筋肉量は増える。比較的簡単な腕立て伏せやスクワットで体を慣らし、徐々に負荷を上げていくと筋肉は大きくなり、必ず身体は変化する。
「備えあれば憂いなし」、老後のために備えるべきものはお金ばかりではない。身体の不安を解消する「貯筋」が、あなたの将来を大きく左右するかもしれない。
(文=編集部)