野菜ばかり食べても栄養失調に
新型栄養失調を防ぐには、バランスのとれたメニューを心がけることに尽きる。ビタミンやミネラル、食物繊維が多く含まれる野菜は、特に意識して食べたい食材だ。
厚生労働省が推進する健康作り運動「健康日本21」では、1日に摂取する野菜の量を350gと目標に掲げている。
350gがどのくらいかというと、青菜のお浸しのような小鉢が約70gなので、5皿分が必要だ。野菜炒めなど大皿はその倍くらいと覚えておくといい。
とすると、毎食野菜の小鉢を1皿つけ、野菜メインの大皿料理を1日1回食べなければならない。ハンバーガーに挟んだレタスではとても足りないことがわかるだろう。
一方、シニア世代でも栄養失調は深刻な問題だ。こちらは、メタボリックシンドロームを恐れるあまり野菜中心の粗食ばかりして、必要な栄養素が足りなくなる=低栄養というもの。これをきっかけに要介護へまっしぐらということもある。
近年、タンパク質と脂質の摂取の重要性が常識となっている。実は、ビタミンやミネラルは肉や魚にも豊富に含まれる。野菜一辺倒の従来のヘルシー志向も考え直すべきかもしれない。
(文=編集部)