高齢者ほど肉を食べるべき!? 70歳以上の5人に1人が「タンパク質不足」による栄養失調!

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高齢者はタンパク質を積極的に摂る必要があるshutterstock.com

 若いころは食欲旺盛で肉が大好きでも、高齢になると「年だから」「身体に負担がかかる」という理由で、肉料理を控えてしまう人は多い。

 実際、日本では、昭和53年に初めて栄養指導の指針が打ち出されて以来、「生活習慣病の主な原因は食の欧米化による肥満」として、肉の食べ過ぎや脂の摂りすぎを制限するように指導してきた。そのためか、「粗食こそ長寿の秘訣」というイメージが定着しているようだ。

 しかし、そうした認識にはどうやら問題があるらしい。先月、米国で報告された研究結果によると、高齢者は生活に必要な筋肉量と筋力を維持するために、タンパク質の豊富な食事が重要だという。

 これは米ヘブライ・シニアライフ加齢研究所(ボストン)のShivani Sahni氏らが米国立衛生研究所の資金援助を受けて実施した研究で、論文は『Journal of Nutrition』(オンライン版)に掲載されている。

動物性と植物性、筋肉量を増やすのはどちらのタンパク質?

 米国の代表的な疫学研究の一つに、「フラミンガム研究」と呼ばれるものがある。1940年代にスタートした長期の地域コホート研究だ。地域コホート研究とは、同じ地域に住む人を対象にした追跡調査研究のこと。食生活や血圧、血清脂質値などを調べたうえで、長期間にわたり健康状態の変化を追跡調査する。

 さらに1970年代からは、フラミンガム研究に当初参加した人の子どもを対象とした「フラミンガム子孫研究(Framingham Offspring Study)」も始まった。今回、Sahni氏らは、この「子孫研究」に参加した平均年齢60歳の男女2600人超のデータを収集。対象者のタンパク質摂取量と、下肢の脂肪を除いた筋肉量、及び大腿部の筋力を、1998~2001年にわたってさまざまな時点で測定した。

 その結果、筋肉量と筋力の維持には男性では1日約85g、女性では1日約75gのタンパク質が必要だとわかった。下肢の筋肉量が最も多かったのは、タンパク質の総摂取量と、動物性タンパクの摂取量が多かった人たちだった。

 一方、ナッツや豆類などの植物性タンパクは、男女ともに筋肉量とは関連していなかった。ただし、その摂取量が最も多い群は、最も少ない群に比べて大腿部の筋力が強かったという。

 「筋肉量と筋力は加齢に伴って失われていきます。筋肉量は50歳ごろから減り始め、筋力は50〜60歳で年間約1.5%、60歳以降は年間3%ずつ低下してしまいます。筋肉量と筋力を失うと、運動能力や日常活動能力に影響する」とSahni氏は指摘。全般的なタンパク質の重要性を強調し、高齢者は毎食食べるように勧めている。

60歳過ぎてからの粗食は低栄養のおそれ

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