連載「国民病”腰痛の8割以上はなぜ治らないのか?」第13回

ロキソニンで腰痛は治らない! 治ったような錯覚が“ロキソニン依存”を招く

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

慢性化の原因はロキソニンで解消しない

 反対にロキソニンに期待できないタイプは、すでに慢性化した腰痛だ。心理的な痛みへの恐怖、疲労、睡眠不足……。いくつもの原因が複雑に絡まっている状態だ。そこに、炎症を抑えるロキソニンを飲んだところで効果は見込めない。慢性化の原因はすでに炎症ではないのだから。

 とはいえ、一時的に痛みを和らげるので、治ったかのように錯覚し、腰痛がぶり返してロキソニンを飲む……。次第に投薬に依存してしまう危険性をはらんでいる。

 ロキソニンは、痛み止め、抗炎症作用の確かな効果があり、入手もしやすい。とても使い勝手がよいため、人気薬であることは間違いない。

 だが、話題になったようにさまざまな副作用がある。必要時に適切な量を服薬して最小限にとどめるのが理想だ。腰痛においては、タイプと時期を見極めて用いてもらいたい。

連載「“国民病”腰痛の8割以上はなぜ治らないのか?」のバックナンバー

三木貴弘(みき・たかひろ)

理学療法士。日本で数年勤務した後、豪・Curtin大学に留学。オーストラリアで最新の理学療法を学ぶ。2014年に帰国。現在は、医療機関(札幌市)にて理学療法士として勤務。一般の人に対して、正しい医療知識をわかりやすく伝えるために執筆活動にも力を入れている。お問い合わせ、執筆依頼はcontact.mikitaka@gmail.comまで。

三木貴弘の記事一覧

三木貴弘
胃の不快感の多くは実は「機能性ディスペプシア」という病気
日本初の『胃弱外来』開設」後編:巣鴨駅前胃腸内科クリニック・神谷雄介院長

前編『大病院を転々した末にたどり着く「胃弱外来」 初診から約1カ月で8割の患者の症状が改善』

胃痛やもたれ、むかつきなどの症状があっても、検査の結果異常がないと診断され悩みを抱える患者さんが少なくない。こうした胃の悩みを抱える人たちのために開設したのが胃弱外来。患者さんの多くは新しく認知された『機能性ディスペプシア』や『胃食道逆流炎症』などの疾患だ。その具体的な治療法について話を伺った。

Doctors marche アンダカシー
Doctors marche

くにたち駅前眼科クリニック院長。1986年、東京…

高橋現一郎

近畿大学理工学部生命科学科ゲノム情報神経学准教授…

西郷和真

フィットネスアドバイザー。JT東京男子バレーボー…

村上勇