慢性化の原因はロキソニンで解消しない
反対にロキソニンに期待できないタイプは、すでに慢性化した腰痛だ。心理的な痛みへの恐怖、疲労、睡眠不足……。いくつもの原因が複雑に絡まっている状態だ。そこに、炎症を抑えるロキソニンを飲んだところで効果は見込めない。慢性化の原因はすでに炎症ではないのだから。
とはいえ、一時的に痛みを和らげるので、治ったかのように錯覚し、腰痛がぶり返してロキソニンを飲む……。次第に投薬に依存してしまう危険性をはらんでいる。
ロキソニンは、痛み止め、抗炎症作用の確かな効果があり、入手もしやすい。とても使い勝手がよいため、人気薬であることは間違いない。
だが、話題になったようにさまざまな副作用がある。必要時に適切な量を服薬して最小限にとどめるのが理想だ。腰痛においては、タイプと時期を見極めて用いてもらいたい。