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ステロイド注射は効果なし!? 日本人の2500万人以上が苦しむ「変形性膝関節症治療」の新たな見解

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変形性膝関節症の患者は国内に2500万人以上(shutterstock.com)

 40歳以上の日本人で2500万人以上もいるとされる変形性膝関節症の患者。膝関節の軟骨がすり減ることにより、炎症や変形が起き、痛みを引き起こす疾患で、多くは50歳以上で発症し、65歳をすぎると急増する。主に加齢や肥満と、少数ではあるが怪我などが原因とされ、男性42%、女性61.5%で、男性よりも女性に多く見られる。

 痛み以外に、膝が伸びない、曲がりにくい、水がたまるなどの症状があるが、その治療法をめぐっては明確なエビデンスをめぐりさまざまな研究や見解が出されている。

ステロイド注射は疾患の進行を遅らせる効果なし

 米国でも約3500万人もの患者が膝関節炎に悩まされている。その治療法について新たな洞察をもたらす2件の研究が、昨年、米サンフランシスコで開催された米国リウマチ学会(ACR)年次集会で発表された。

 第一の研究では、広く利用されるステロイド注射には、変形性膝関節症の進行を遅らせる効果はないことが明らかにされた。

 米タフツ医療センター(ボストン)のTimothy McAlindon氏が率いたこの研究では、患者140人(主に過体重の白人女性、平均年齢58歳)に、ステロイド剤トリアムシノロン ヘキサセトニドまたはプラセボ(生理食塩水)のいずれかを3カ月ごとに2年間注射した。その結果、ステロイド注射に安全性の問題は認められなかったものの、疼痛、可動性、関節損傷の改善にプラセボとの差はみられなかった。

 しかし、この知見に対して、米レノックス・ヒル病院(ニューヨーク市)のNeil Roth 氏は「確かに、ステロイド注射は変形性膝関節症の進行を止められないと広く確認されているにもかかわらず利用されているが、炎症による痛みを緩和するには有用だ」と指摘している。米マウント・サイナイ病院(ニューヨーク市)のCalin Moucha氏もこの見解に同意し、さらに「体重管理と軽い有酸素運動も症状の緩和に有効である」との考えを示している。

 また、研究グループも、短期的な疼痛緩和にはステロイド注射が有用であることを認め、用量を増やせばもっと大きな効果がみられた可能性があると述べている。

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