感情の起伏が証拠同然か…
その後の「完全に乱闘モード」「我慢、我慢 やっぱり、あかん!」「その瞬間 灰皿を叩き割った」という状況描写があまりにもリアル。結果、自ら傷つけた手のひらの血糊画像が新生・キヨハラの忍耐ぶりを連想させなくもない。が、逮捕2週間前の激情ぶりを薬物使用者特有の被害妄想や幻覚症状の兆候と深読みすれば有名税への同情もまた変わる。
週刊誌による覚せい剤疑惑報道後は、メディアから完全なアンタッチャブル扱いをされて、地方パチンコ店でのドサ回り営業が目立ったという清原容疑者。最終駆け込み先の大手芸能プロ預かり後は、フジテレビ系『ダウンタウンなう』(昨年8月29日放送分)に出演して、こんな発言も残した。
「つい先日、誕生日だったんですけど、去年は(祝福メールが)5通くらいしか来なくてね。それが今年はもう見るのも鬱陶しいくらいで、思わず、なんじゃ、こいつら!って携帯を投げましたよ(苦笑)」
現役引退後の彼は、週刊誌上でかつて「師」と仰いだ落合博満さんを徹底批判。高校時代からの活躍ぶりに「わが後継者」と讃えてきた中田翔選手もこき下ろすなど、培ってきた人間関係を叩き割るような発言も少なくなかった。
一説では巨人時代から薬物使用を行なっていたと囁かれる清原容疑者。前掲の番組内でダウンタウンの浜田雅功から直球で薬物疑惑を問われると「やっぱり恨みつらみを買ってるんですよ。そいつらが言うんです」という応じ方で噂を否定していたが、知人の多くは彼のもとを去っていった。
こうした折々の感情の起伏を、警視庁組織犯罪対策5課の担当捜査官たちは当然ながら監視していただろう。そのXデイ資料として公式ブログを取材陣が閲覧していたという事実が明かされてみると、本人の孤独な綴りこそが一番の“密告者”だったのかもしれない。
(文=編集部)