シリーズ「傑物たちの生と死の真実」第14回

虚弱体質のJ・F・ケネディはステロイドの副作用「アジソン病」に苦しんだ

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 1961年1月、史上最年少の43歳で第35代米国大統領に就任。『勇気ある人々』(英治出版)でピューリツァー賞を受賞する。

 「私は大統領になる時に若すぎると言われた。君は野球をするには年を取りすぎだと言われた。しかし今、どちらも全く的外れであることがわかった」

 体調不良に苦しみ、不健康そのものの体を引きずっていたケネディ。大統領の激務も重責もこなせたのはなぜか? 肉体的な病態を抱えながらも、政治的な難問に向き合いながらも、女優マリリン・モンローとの不倫スキャンダルでバッシングを浴びながらも、人間として男として、父として夫として生き抜けたのはなぜか?

 「国があなたのために何をしてくれるのかを問うのではなく、あなたが国のために何を成すことができるのかを問うて欲しい」

 家族や妻・ジャクリーヌ、大統領を支えた側近や支援者たち、夥しいアメリカ国民がケネディを勇気づけたにちがいない。だが、鋼のような強靭な精神力こそが、ケネディの底力だった。

 「私たちが抱える問題は、人間が作り出したものだ。したがって、人間が解決できる。人間の理知と精神は、解決不可能と思われることもしばしば解決してきた。これからもまたそうできると私は信じている」


佐藤博(さとう・ひろし)
大阪生まれ・育ちのジャーナリスト、プランナー、コピーライター、ルポライター、コラムニスト、翻訳者。同志社大学法学部法律学科卒業後、広告エージェンシー、広告企画プロダクションに勤務。1983年にダジュール・コーポレーションを設立。マーケティング・広告・出版・編集・広報に軸足をおき、起業家、経営者、各界の著名人、市井の市民をインタビューしながら、全国で取材活動中。医療従事者、セラピストなどの取材、エビデンスに基づいたデータ・学術論文の調査・研究・翻訳にも積極的に携わっている。

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