第一に、「高齢者」及び「女性」の事故が多く、年々増加している。
第二に、「信号無視」や「一時不停止」などが多い。
第三点、「頭部」を損傷しやすい。
第四点、30 歳代女性運転の2〜3人乗りでは、「歩道」での事故が2割を超える。
また、同乗幼児は「頭部」や「顔部」を損傷している。
最後に、負傷事故は自転車より少ないが、死亡事故の発生は同じ程度起きている。
こうして見ていくと、電動アシスト自転車が自転車よりもリスクの高い乗り物であることがわかる。リスクが高いことと便利さは、コインの裏表の関係にある。リスクゼロで便利さを手に入れることはできない。
事故報告書は、事故の減少のためにできることとして次の提言をしている。
第一に、交通ルールを遵守
第二に、自転車専用道路を走ること
第三に、ヘルメットの着用
自転車の愛好家がヘルメットを着用して運転しているのは、もはや日常の風景になっている。ヘルメットなしで転倒事故が起きると、頭部のダメージが大きく重傷になることが広く知られ、ヘルメット着用が普及した。電動アシスト自転車も同じように、ヘルメット着用が必要だろう。とくに、乳幼児を乗せて移動する女性にとっては、運転者だけでなく、同乗者にもヘルメット着用が必要だ。
電動アシスト自転車はたしかに便利だ。しかし、一般公道を走るのだからリスクが伴う。リスクを最小化するための努力が運転者に求められている。
(文=編集部)