見た目の若さが寿命に影響! 若作りが死亡リスクを下げる?

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若作りも無駄ではない?

 できることなら、実年齢よりも若く見られたい――。最近は"美魔女"という言葉があるくらい、年齢より若く見える人や若作りをしている人が増えている。アンチエイジングの医療や商品が花盛りなのもわかる。

 老化に抗う姿が見苦しいと、世間では"若作り"と揶揄される。しかし、「年のサバを読む」ことに実質的なメリットがあることが、2014年12月、英ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのAndrew Steptoe氏らが、医学誌『JAMAインターナル・メディシン誌』で報告した。自分が実年齢よりも若いと感じていることは、健康によい影響を与えるというのだ。

 研究グループは、英国の一般住民を対象とした大規模加齢研究である「English Longitudinal Study of Ageing」の第2回調査(2004~05年)における52歳以上の約6500人分のデータを抽出して解析。自分で感じる年齢が健康に影響を与えるかについて、「実年齢よりも老けていると感じている人と比べ、若いと感じている人では死亡リスクが約40%低いことが示唆された」とした。

 研究では、自分が「実年齢よりも3歳以上若い」「実年齢と比べて3歳若い~1歳年を取っている」「1歳以上年を取っている」と考えている、3グループで比較。対象となった住民約6500例の平均年齢65.8歳だったが、7割が実年齢よりも「3歳以上若い」と感じて、年相応としたのは25.6%にとどまったという。

 結果として、「実年齢よりも3歳以上若い」グループは、他のグループと比べて死亡リスクが低いことが判明。年齢や性別、健康に関係した行動などの条件を考慮して分析したところ、「1歳以上年を取っている」グループは、死亡リスクが約4割高いと分かった。ちなみに、心臓関連疾患による死亡も若いと感じている人の2倍以上だった。

 研究グループによると、自分が年を取っていると感じていると、健康に関する問題が起こりやすかったり、身体機能が低くなったりするほか、うつ病、社会からの孤立、認知機能の低下、健康に関わる行動での問題などが生じてくる可能性があり、その影響も考えられると指摘。自分で感じる年齢が、老後の健康や身体的な制約、幸福感に影響を与えていたという。

 ただし、こうした関連の機序は不明で、若いと感じることで寿命が延びることを決定的に証明しているわけではない。Steptoe氏は、「年齢に対する意識は変えることも可能で、老けていると感じている人に対して、健康に良い行動や年齢に対する肯定的な見方を促すことは有用かもしれない」という。
 

見た目も若い方が長生きする

 一方、実際に見た目も若い方が長生きだとする研究報告もある。南デンマーク大学のコーア・クリステンセン教授らが、専門誌『British Medical Journal』に発表した研究結果では、1826人の双子のうち、老けて見られた人たちは7年後の死亡率(女性の場合)がそうでなかった人たちの1.9倍も高いことが判明したという。

 追跡したのは、70歳以上のデンマーク人の双子1826人。2001年に全対象者の顔写真を撮影し、その写真を3グループに見せて年齢を推定してもらい、その後7年間で全体の37%(675人)が亡くなった。そして、死亡者の多くは2001年の調査時に「実年齢よりも老けて見えた人」で、双子の見た目年齢の差が大きいほど、老けて見えたほうが早死にする傾向だった。同じような遺伝的背景を持っていても、その後の生活習慣や環境の変化で生まれた見た目の違いが、寿命に影響していたと考えられる。

 これらの研究報告を見る限り、外見的な見た目と精神的な心の若さが、健康寿命にとって何らかのメリットがあるといえる。年齢をサバ読んだり、若作りすることは、あながち無駄ではないかもしれない。
(文=編集部)

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