加工デンプンに関する記事まとめ

 加工デンプンとは、粘りを出したり、逆にサラサラにしたり、泡立ちをよくさせたりといった、デンプン粉本来の性状を改善するために、物理的あるいは化学的に加工を加えたもの。具体的には酵素や酸を反応させるなどする。
 かなりの種類があるが、日本では昭和30年代に2品目については「添加物」扱いとした。その他のものについては、安全性評価が終了しているとして「食品」として取り扱われてきた。しかし、2008年にそれらのうち以下の11種類については、国際汎用添加物として新しく追加指定された。

●アセチル化アジピン酸架橋デンプン
●アセチル化酸化デンプン
●アセチル化リン酸架橋デンプン
●オクテニルコハク酸デンプンナトリウム
●酢酸デンプン
●酸化デンプン
●ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン
●ヒドロキシプロピルデンプン
●リン酸架橋デンプン
●リン酸化デンプン
●リン酸モノエステル化リン酸架橋デンプン

 海外では、これらの加工デンプンは以前から「添加物」扱いとされてきた。それ以外の加工デンプンは、従来のとおり「食品」扱いである。つまり、「加工デンプン」とひと口に言っても、「添加物」扱いのものと「食品」扱いのものが存在することになる。添加物扱いとなっている加工デンプンを、たとえば増粘剤の目的で使用した場合、食品表示ラベルには「増粘剤(加工デンプン)、○○」と表示される。それ以外、単独で加工デンプンと書かれた場合には、食品扱いの加工デンプンを使用しているということになる。
 なお、添加物の加工デンプンは、EUでは乳幼児向けの食品に合計使用量が5%以下といった規制がある。日本では、2008年に日本ベビーフード協議会が8種類の加工デンプンの使用を可能とし、合計5%以下の自主基準を設定した。

○リン酸塩(Na、K)
 リン酸を重合反応させ、ナトリウムやカルシウムが結合させた添加物。重合リン酸塩の種類には10種類ほどある。主な働きは以下のとおり。

①飲料、漬物、味噌、佃煮などの変色防止作用。最近、認可されたEDTA(エチレンジアミン四酢酸酢酸塩)も同様の作用をする。
②「結着剤」として、肉の保水性や結晶性を高める。ハムやソーセージ、その他の肉製品、水産練り製品、麺類などに使用される。
③乳製品の乳化剤として、プロセスチーズなどに使用される。
④ポテトフライなどの冷凍食品の変性防止剤として使用される。

 その他、アルカリ性、または酸性を示すリン酸塩など、非常に用途が広い。
 リン酸塩は単品で使用されるより複数が同時に使用されることが多いが、その際、「リン酸塩(Na、K)」など簡略化されて表示される。そのため、具体的にはどんなリン酸塩がどれだけ使用されたかわからない。
 リン酸塩の弊害としては、過剰摂取によって骨のカルシウムを減少させたり、ミネラルの体内での吸収を悪くするといったことが指摘されている。この弊害については、同じような作用を持つEDTAでも指摘されている。最近では、ラットに高リン化食を食べさせると腎臓が石灰化を起こしたり、近位尿細管の機能低下を引き起こすといった実験結果も報告されている。

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