インフルエンザの新治療薬「ゾフルーザ」とは? 安全性や効果は証明されているのか

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複数の病院がゾフルーザの採用を見合わせ

 昨年12月、亀田総合病院はゾフルーザが実臨床での使用実績が不十分として採用を見送ったと発表。その他複数の病院も同様の判断をしたようだ。

 ゾフルーザの有効性を示す論文がわずか2つで、一方は12歳~64歳の患者を対象にすでに定番となっているタミフルなどに非劣性であることが示されている。他方、65歳以上の高齢者、肺や心臓、腎臓などに基礎疾患を有する患者を対象にした試験でも、やはり有効性でタミフルなどに非劣性であることが示されている。

 つまり、既存の治療薬であるタミフルなどには劣っていないというだけで、より有効であるとは証明されていないのだ。しかも1回の投与で治療は完了するが、薬価が高くゾフルーザはタミフルなどのジェネリック薬の3.52倍もする。 

 『インフルエンザ なぜ毎年流行するのか』(ベストセラーズ)の著者岩田健太郎神戸大学教授は、ゾフルーザについて同書の中で次のように述べている。

「普通の買い物で『効果は同じか不明、安全性は不明、値段は高い』ものを買うでしょうか? それが車であれ、不動産であれ、ぼくなら絶対に買わないです。日本では、医者も患者もすぐに新薬に飛びつく悪い癖があります。が、新薬=ベターな薬とは限りません。とくに、安全性については古い薬のほうがずっと情報量が多いのでより安心です」

 インフルエンザは重症化さえしなければ、治療薬を使わなくても時間の経過に伴って快癒するものだ。ゾフルーザも既存の他の治療薬と同様に、医師の適切な診断を受けて使いたい。
(文=編集部)

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