医学部入試の不正はまだまだあるはず! 送り出す高校側からの悲痛な訴え

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文部省は今年度の男女別合格率を精査すべき

 今年度入試が幕を開けた。今年度の入試結果が出そろったとき、文部科学省にはぜひ、今年度の全国81医学部の男女別合格率を出していただきたい。そして、今年度の分と見比べていただきたい。今年度と昨年度に大きな差異が見られた大学は、昨年度まで何らかの操作をしていた疑いが濃くなる。だからと言って、これだけ医学部入試が注目されている中で、今までのような女子受験生への面接を繰り返せば、たちまちSNSで叩かれることになるだろう。不正を、無かったことにしないでいただきたい。

 ただ、医学部には医学部の事情があるのだろう。いきなり男女同様に扱うことは難しいという大学もあるのかもしれない。どうしても、合格者に男女差をつけたいのであれば、合格者の男女比をあらかじめ公表していただきたい。「女子大学」があるくらいだから、男女で人数比があらかじめ決まっていますと言われれば、それはそれで、納得はしないけれど、仕方のないことであると諦めもつく。秘密裏に操作したり、面接という曖昧な部分で女子受験生を不当に扱うのは昨年度限りにしていただきたい。

 一連の医学部入試における不正得点操作について文部科学省は、年末までに最終的な調査報告結果を発表する方針を示しており、不正の疑われる大学名の公表も視野に入れているという。女子受験生や多浪生に対する得点操作や面接での不当な扱いを、まだ公表していない大学は、ぜひとも速やかに今のうちに公表して謝罪することをお勧めする。そして、今年度入試では、男女および多浪生を同等に扱っていただけるよう、高校現場の一人として強く望む。

※医療バナンス学会発行「MRIC」2018年12月10日より転載(http://medg.jp/mt/)

黒田麻衣子(くろだ・まいこ)
鳴門教育大学大学院学校教育研究科修士課程在籍中。
徳島県出身。1997年から徳島県で公立高校教諭として13年間勤務。退職後、徳島県に国語専門塾を開設、現在に至る。2017年より現職。

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