すでに熱中症や日射病で救護・搬送者が
そして、こうした専門家たちの事前の杞憂が開幕当日、(高野連の用意周到さに反して)現実の数値となって具現化された。
大会本部によれば5日、球場内の救護室には計47名が訪れ、内訳は<選手0名/観客32名/その他15人>。うち病院搬送組が5件、32名が熱中症や日射病を疑われた。
一方、自らネットで16日間通し観戦が出来る「前売り通し券」(4万4800円也!)を事前購入。いざ甲子園球場に足を運んだ結果、想定外の地獄ぶり(=盲点)を痛感したのがタレントの伊集院光氏だ。
危険!? 甲子園から出られない「前売り通し券」
彼が自身のラジオ番組で明かしたところによれば「いちばん確実に座れる席」を確保できる件の通し券、その日入場すると「(途中で帰る以外は)いっさい甲子園から出ることができない」条件付きだったとか……。
つまり、第1試合のあと、次の観戦希望が第4試合だったとしても「外出不可」。なので第2・第3試合中も球場内に「缶詰め状態」を強いられるという理不尽さなのだ。
さらに中座した人の空席分が出ようが表のチケット売り場では「入場券はありません」という皮肉な有り様。改善を呼びかける伊集院氏、曰く「予想どおりのマイナス面がすごい出ている」。
ロックフェスのリストバンド方式に習うとか、いくらでも観客対策は考えられるだろうに……「偉い人の挨拶、計ったら5分19秒だった。いらないって」とは、前出・伊集院氏が開会式に寄せた苦言である。これが一番の酷暑対策かもしれない。
(文=編集部)