シリーズ「あの人はなぜ死に急いだのか?スターたちの死の真相!」第1回

尾崎豊、26歳の変死 尾崎豊の死因は?自殺か?遺書の信憑性は?

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死因は重症外傷による心不全、肺の損傷、薬物、覚醒剤の加熱吸引など

 さて、尾崎の死因とされる肺水腫とは何か? 肺水腫(pulmonary edema)とは、肺の気管支、肺胞に水分が染みだして溜まった状態をいう。溜まった水分によって肺のガス交換が障害されるので、低酸素血症となり、呼吸不全に陥り、ピンク色・泡沫状の痰が出る。

 肺は酸素を取り入れ、体内で生じた二酸化炭素を排出するために、肺胞と呼ばれる小さな袋状の構造物に空気を取り入れる。肺胞の周りには網目状の毛細血管が取り巻き、空気と血液との間で酸素と二酸化炭素が交換される。

 肺の中には、ガス交換する小さな穴が開いている毛細血管が無数に走っている。毛細血管は、血液中の水分(血漿)を血管外に染み出して灌流させ、周囲の細胞に酸素や栄養分を補給しつつ、老廃物を回収する。正常な状態なら、染み出す量と回収量はつり合っているが、バランスが崩れて染み出す量が上回ると、細胞の周りは水浸しになり、やがて気管支や肺胞に水が溜まる。この状態が肺水腫だ。

 肺水腫の原因は何か? 主に心臓疾患を原因とする内因性と外傷などを原因とする外因性がある。

 内因性は、左心不全や僧帽弁狭窄症による血管内圧の上昇、肝硬変やネフローゼ症候群による血漿膠質浸透圧の低下、重症肺炎による血管透過性の亢進によって生じる。

 外因性は、窒息剤、糜爛剤などの有毒ガスの吸入、感電、重症外傷による心不全、肺の毛細血管の損傷、薬物、覚醒剤の加熱吸引、燐化水素の吸引、サイアザイド系(チアジド系)利尿薬による急性アレルギー、高山などの低気圧環境によって生じる。

 つまり、尾崎の場合は、外因性のうち、重症外傷による心不全、肺の毛細血管の損傷、薬物、覚醒剤の加熱吸引などが死亡の誘因に関わった可能性が高い。

 治療は、毛細血管圧を下げ、心臓の働きを高める強心薬(ジゴキシンやジギトキシンなど)や、分な水分を排泄する利尿薬(フロセミドなど)のほか、血管拡張薬(マレイン酸エナラプリルやロサルタンカリウムなど)が処方される。尾崎の治療を行なった搬送先の日本医科大学付属病院の処置の詳細は不明のため、憶測はできないが、強新薬、利尿薬、血管拡張薬が処方されたのだろうか(参考:一般社団法人日本呼吸器学会)
http://www.jrs.or.jp/modules/citizen/index.php?content_id=31

「I LOVE YOU」の総売上は全世界で1000万枚以上!息子・裕哉もデビュー

 尾崎豊。1965年11月29日、東京都練馬区生まれ。高校在学中の18歳の時、シングル「15の夜」とアルバム「十七歳の地図」でデビュー。青山学院高等部中退。血液型B型。身長178cm。父親は元陸上自衛隊の尾崎健一、息子は歌手の尾崎裕哉。

 オリジナルアルバムは、「十七歳の地図 」(1983年)のほか、「回帰線 」(1985年)、「壊れた扉から - 」(1985年)「街路樹 」(1988年)、「誕生 - BIRTH」(1990年)、遺作「放熱への証 」(1992年)の6アルバム全71曲。代表曲の「I LOVE YOU」は、世界各国の歌手にカバーされ、カバー曲を含めた総売上は全世界で1000万枚以上に達する。

 反抗、反支配、自由を求めながら、真実の愛、贖罪にも目覚めた尾崎。息子・裕哉の生声に目頭を熱くしているだろうか?


佐藤博(さとう・ひろし)
大阪生まれ・育ちのジャーナリスト、プランナー、コピーライター、ルポライター、コラムニスト、翻訳者。同志社大学法学部法律学科卒業後、広告エージェンシー、広告企画プロダクションに勤務。1983年にダジュール・コーポレーションを設立。マーケティング・広告・出版・編集・広報に軸足をおき、起業家、経営者、各界の著名人、市井の市民をインタビューしながら、全国で取材活動中。医療従事者、セラピストなどの取材、エビデンスに基づいたデータ・学術論文の調査・研究・翻訳にも積極的に携わっている。

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