ダイエットは生涯続けられる方法を
先に紹介した<ダイエット総選挙>に際しては、栄養士をはじめ食事コンサルタント陣の他、糖尿病や心臓、減量の専門医らが審査し、計38種類のダイエット法を9区分しながら厳正に採点を行なった。
検討内容は「続けやすさの点でどうか?」や「短期・長期的な減量効果の程は?」「心疾患や糖尿病に対する効きようは?」など、さまざまな領域に渡る検証で最終的なランキングを決めた。
前出のKatz氏によれば、DASH食が首位を獲得した理由のひとつが、「米国立衛生研究所(NIH)」が開発・試験を行なっており、多くの国民になじみの深い食品が含まれている利点が「実行しやすさに結びついているのではないか」という。
7年連続のお墨付きをもらった当のNIHに異論があるはずもなく、こんな見解を寄せている。
「DASH食は決して一時的な減量法ではなく、長期的な生活習慣の改善を支える健康的な食事計画である」この健康的な食事計画に加え、さらに「運動も必要だ」とKatz氏は補足する。
「食物は身体の燃料であり、生涯の健康にとって極めて重要なものだが、これに運動を組み合わせることも必要不可欠だ。生活の一部として、定期的な運動が介入しないとすれば、最良の健康状態は望むべくもない」
米ニューヨーク大学(NYU)ランゴン医療センターのSamantha Heller氏も、「一時的に体重を落とす不健康な減量法に無駄な時間やお金を投資せずに、自分が生涯続けられる食事習慣を作って身につけていくことが重要」だと指摘する。
たとえば、野菜中心の食事を習慣化し、毎日食べるものを手軽なアプリや手帳に記録し、登録栄養士などに定期的なアドバイスを求めるなどの方法もお薦めだと、Heller氏は述べている。
さて、冒頭で紹介した「ODB12総選挙」の結果はいかに? その結果は、お米禁止とオイルの相乗効果で脂肪を落とす「MCTダイエット」を90日間実践した、ぢおんさんがセンターの座を獲得した。
最終計量で「21.8キロ減」に成功したが、急激なダイエットには「リバウンドの危険性を憂慮」する専門家も少なくない。
(文=編集部)