レゴで"モヤモヤ"を"スッキリ"に! 手と脳の連携が新たな知を構築する

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レゴが脳内にある概念を具象化? ちゃんこ/ PIXTA(ピクスタ)

 「なんとなく毎日がモヤモヤする」といった漠然とした不安に悩まされることはないだろうか。仕事、恋愛、子育て、キャリア、人間関係......。

 働き盛りの人生の中間地点では、ストレスや悩みと無縁ではいられない。「どうしたらよいかわからない」と迷宮に入りこむこともあるだろう。

 そんな不安やストレスを解消したい時、"モヤモヤ"や"ストレス"を見える化し、スッキリさせるものがある。子どものブロック遊びで使われる「レゴ®ブロック」だ。意外かもしれないが、実はすでにメソッドとして確立し、具体的な効果を上げている。

 レゴブロックは、デンマークの「レゴ社」のブロック玩具。知育玩具を選ぶ親にも、安心・安全なおもちゃとしてその人気は世界的に根強い。

 このレゴを使用したプログラムに「レゴ®シリアスプレイ®メソッド」というものがある。マサチューセッツ工科大学メディア研究所のシーモア・パパート教授が提唱する教育理論「コンストラクショニズム」を基に完成させられたものだ。

手と脳が連携しながら新たな知識を構築していく

 「コンストラクショニズム」とは、手と脳が連携を取り、相互の信号をやりとりしながら新しく知識を構築していくという理論だ。まず、テーマを思い浮かべながら、無限の組み合わせをもつレゴブロックを使って作品を作る。

 テーマは「具象物を作る」わけでもなく、ブロック自体は「無機質」で意味を持たない。作成者が自分なりに意味を持たせたり、感覚的にブロックを組み合わせたりして作品が生まれる。

 出来上がった作品には、その人の心の奥に隠れた「内観」が反映され、メタファー(=暗喩)として可視化されたものとなる。それから、作品について自ら説明するというプロセスを経ることで、内観に結びつくというわけだ。

 「手と脳」については、古くから多くの哲学者や脳科学者がその密接な関係性を示唆している。18世紀ドイツの哲学者エマヌエル・カントは、「手は外部の脳である」と語ったと伝えられている。日本の脳科学者・茂木健一郎氏は、「手はある意味で私たちの脳内にある概念と現実世界とをつなぐメディア」と述べている(2007年第1回物学研究会)。

 つまり、手を動かして作られたものは、その人の神経細胞がつくるシナプスの組み合わせによる概念を具象化しているのだ。それはブロックも例外ではない。

 レゴシリアスプレイは、ビジネス場面でのコミュニケーション・課題解決手法の一つとして、主に企業研修用ワークショップで実施されている。だが、このメソッドが有効なのはビジネスシーンだけではない。

 個人レベルでも、言葉にできないモヤモヤやストレスを形にし、客観的に気づいて解消する手段としても活用できる。このメソッドを活かし、日本では数少ない公認ファシリテーターが、個人・プライベート向けプログラム「DREAM BRICK!ワークショップ」も展開している。

 テーブルの上に一掴みのブロックを広げ、気が向くままにひとしきり手を動かす。それだけでも、脳がスッキリするはずだ。ただ、一定以上の効果を求めるのならば、一度はファシリテーターの力を借りて、目の前に現れた「メタファー」を確認する作業を勧めたい。内面のモヤモヤが目の前に立体的なものとして現れる快感を、体験してみてはどうだろうか。
(文=編集部)

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