真面目人間ほど胃腸が弱いのに、受診していない人が7割も!

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new_fukutu.jpg下痢に振り回される現代人が増えている

「今日の仕事は今日のうちに片付けないと気持悪いんだ」

 生真面目ゆえの完璧主義というか、こんなビジネスマンがごまんといる。確かに達成感はあるだろうが、「やらなければ」の切迫感から就寝が遅くなり、不眠傾向に陥る人も少なくない。

 東洋医学でいうなら、こういうタイプは「気」を産出する「脾」(胃腸の消化吸収機能)の働きが先天的に弱い。ストレスがいっぱいの生活を続けていると、体質的にもともと弱い胃腸がダメージを受けやすいという。逆に言えば真面目人間ほど競馬馬のように一目散に突っ走り、"心の融通"がきかず、ストレスがたまりやすいとも言える。

 ニワトリが先か卵が先かではないが、真面目ゆえに物事を深刻に考え、ネガティブになりやすい。結果、はけ口のないストレスが胃腸で爆発する。

●若者に多い下っ腹痢、ほうったらかしは危険!

 

 待ったなしの下痢に振り回される過敏性腸症候群(IBS)を抱える男性も少なくない。IBSは大腸や小腸に異常がみられないのに腹痛や下痢、便秘などの便通異常を伴う疾患だ。

 島根医大の木下芳一教授が20~70代の男性2万人を対象にインターネット調査したところ、20代が11.2%と最も多く、次いで40代が10.4%、30代が10%と、若い世代がIBSを経験していることが判明した。

 しかし、彼らは腹部の異常を感じながらも、医療機関の「受診なし」が74%、ほかの疾患で受診しても「おなかの異常を医師に相談しない」が54.7%もいたという。この数字を見る限り、潜在患者は若手ビジネスマンの2割を超えるかもしれない。

 市販の薬などで対症しているのかもしれないが、ほうったらかしは危険だ。慢性化すると新たなストレスを生み心身ともに疲労困憊しかねない。

●ネズミさえ強いストレスで胃潰瘍に

 

 人は悩みをかかえたり、プレッシャーがかかったりすると、「胃が痛くなる思い」がするという。胃炎、胃酸過多、悪くすると一晩にして胃潰瘍に及ぶこともある。

 医師で落語家の立川らく朝さんの著書『ドクターらく朝の「健康噺」』(春陽堂刊)にネズミの実験のことを書いた興味深い下りがある。ネズミを縛って身動きができないようにし、顔だけ出して水の中に漬けておく。恐ろしい実験だが、しぶとそうなネズミがあっという間に胃潰瘍になってしまうのだという。これが典型的な「ストレス潰瘍」だと述べている。つまり、極度のストレスがかかると、ネズミでさえ胃がダメージを受けるということだ。

 胃はそれほどにデリケートな臓器。ストレスがかかると、脳にインプットされ、悩みはおなか(胃)にたまる。几帳面ゆえに深刻になり過ぎると、胃が泣きを見ることになる。

●ストレスを善玉に替える?!

 

 人は誰でも、仕事や人間関係の喜怒哀楽をかみしめ、寒さ・暑さなどさまざまな外的環境に晒されながらも、毎日しっかりと生きている。ストレスなしで生きることはできないのだ。が、ストレスを善玉に替える手立てはある。

 何事も前向きが一番。心の中に潜むマイナス思考を、スイッチを切り替えることでプラスにすると気持ちはぐっと楽になる。物は考えようで、ストレスのかかる原因を笑い飛ばせるくらいが望ましい。食事にも注意しよう。間食、甘いものや塩辛いもの食べ過ぎ、酒の飲み過ぎは禁物。腹八分目でいこう。

 そして体を動かそう。腹筋運動で胃腸を刺激するのもいい。定期的にジムに通ったり、スポーツを楽しんだりするのもいいだろう。たまには早起きして散歩するのもよい気分転換になる。移り行く四季の香りを感じながら歩くと心身ともにリフレッシュできるはずだ。ほかにも絵を描いたり好きな音楽を聴いたりするなど、抱えている仕事から離れる時間を確保することが、心と胃腸の健康には有効だ。
(文=編集部)

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Doctors marche アンダカシー
Doctors marche

精神保健福祉士。フリージャーナリスト。1977年…

里中高志

医療法人社団 三喜会 理事長、鶴巻温泉病院院長。…

鈴木龍太

フリージャーナリスト。1949年、東京都生れ。法…

郡司和夫